溶けると融ける【中1理科】
溶ける
「溶解」ようかい
液体とほかの物質が混合して,均一な液体(混合物)ができること。
融ける
「融解」ゆうかい
温度や圧力の変化により,物質が固体から液体に変化する現象。このときの温度を融点という。
この2つの「とける」の違いを、生徒に理解してもらう授業例の紹介です!
先生「シュガー揚げパンを買ってきたとします。家のトースターでリベイク(焼き直し)をします。さて、問題!パン表面の砂糖は❝とける❞でしょうか?」
生徒「とける!」「とけない!」※自由に予想してもらいます。
先生「正解は・・・温めすぎると❝とける❞でした!温度設定のさじ加減が大事です。さて、このときの❝とける❞は「溶ける」ではありません。」
※黒板に漢字を書き示す。
先生「この「溶ける」は、砂糖を水に溶かすようなときに使います。」
※実際に、ビーカーに入った水に砂糖を入れて見せる。
先生「オーブンで砂糖が❝とける❞は、「融ける」です。」
※黒板に漢字を書き示す。
純物質では、物質によって決まった値「融点」というものがあり、物質が融解するときの温度であることを伝えます。
思考力を高める課題 例
理科室で、生徒一人ひとりに砂糖(グラニュー糖)を手に取ってもらいます。しばらく手のひらで触っていると、ベトベトしてくるはずです。
ここで、発問をします!
先生「問題です!それは「溶ける」or「融ける」のどちらでしょうか?」
※生徒にじっくり考えてもらったり、友達と話し合ってもらいます。
グラニュー糖の融点は、180℃です。(水分の量や製造工程の違いで多少値が前後します)
そのため、手のひらで「融ける」ことはありません。原因は、手汗や湿気によるものでしょう。
これらを生徒に考察してもらうことで、単に暗記するにとどまらない、思考力や表現力を養う授業になるのではないでしょうか。
予備実験(オーブンで砂糖を加熱したときの様子)
シュガー揚げパンのリベイクは、砂糖が融けたり焦げたりしない設定、
「300W、2分」がおすすめです!
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