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2度目の日本グランプリ観戦記
朝。4時30分。アラームが鳴る。
今日はF1日本グランプリ。
のはずだったが、今日のセッションは中止のアナウンスがされた。
台風が日本に近づいている。なんでも過去最大級だそうだ。
ほんとうなら京都の下宿先から鈴鹿サーキットに向かうはずだったが、
今年は非常事態である。
台風が近づくため計画運休が発表された。
京都から名古屋へ行くことができる新幹線は、始発から3本のみ。
しかし、明日の状況を考えると本日中に名古屋まで出ておいたほうがいい
という判断をした。昨年も一緒に鈴鹿へ出かけた彼女と京都駅で合流する。
(昨年の観戦記もよければご覧ください!)
6時。新幹線を待つ。
この日の新幹線は大阪から名古屋止まりである。
大阪から満席の新幹線がやってくると思っていた。
乗ってみたら拍子抜けした。
ほぼ空席。F1もそうだが、ラグビーW杯やライブイベント等ありとあらゆるものが中止になったためか、名古屋に急いで向かう人は少ないらしい。
名古屋駅到着。
駅ビルや隣接している高島屋も休館。
営業しているのは、駅の売店とマクドナルドくらいであった。
この日の宿を名古屋駅近くに取っていたため、もしかすると
早めにチェックインさせてもらえるかと思い、ホテルに向かう。
名古屋駅から伸びる地下道は、雨風はしのげたが、ほとんどの店が休業で、
とても物寂しい雰囲気だった。
ホテルに着く。今日の宿は、ホテルリソル名古屋。
朝7時ごろ着いて、受付の方に聞いたがやはり15時からのチェックインということだった。清掃などに時間がかかるだろうし仕方がない。
部屋に入ることもできず8時間近くの待機となる。
しかし、このホテルはロビーがとても過ごしやすい。
本のセレクトショップのようにセンスのいい本が並べられ、読み放題。
コーヒーマシンがあり、コーヒーを飲みながら楽しめる。
また、充電のできるテーブルもあり、パソコンを広げている人もいた。
ただ、ロビーはチェックイン待ちの人でいっぱいである。
F1のために来ているであろう、各国の人が、広いとはいえないロビーで
同じ時間を過ごす。ただ、ソファはとても心地よく、寝ている人もおり、
静かな空間が保たれていた。
一度、駅の方へ戻り、駅弁を買って食べる。
名古屋コーチンや、天むす、味噌カツなどなど。
名古屋には旨いものが多い。
そして、駅の中や、駅ビルを歩き回ってみたが、どこもかしこも休業で、行き場を失った人が駅のなかで、困っていた。ラグビーW杯のために日本に来たであろう人は特に気の毒な様子であった。
ホテルに戻る。やはりみんながチェックインの時間を待っている。
2時を過ぎた頃、受付の方からチェックインを始めます、というアナウンスがあった。3時からと聞いて5時間近く、このロビーにいたのでようやくベッドに横になれると、嬉しかった。また、チェックインの開始時間を早めるために奔走してくださっていたスタッフの方々には、本当に感謝したい。
また、雨風が強くなってきており、コンビニで夕食を買っておいた。
せっかく名古屋に来たのに、ひつまぶしやきしめんが食べられなかったのは残念だったが、これも仕方がないことである。
そして、日曜日。
快晴。台風一過の空。
さあ、鈴鹿サーキットへ向かおう。
予選と決勝が同日開催となった今年の日本グランプリは忙しくなる。
JRから伊勢鉄道に乗り入れる電車で、向かう。
しかし、駅のホームに着くと大行列。ホームから溢れそうな人の数である。
そして、驚くべきことに、乗ろうと思っていた列車は2両編成・・・
しかも、1本先の電車は30分後。これは無理にでも乗るしかない。
列車がくる。無理やり乗り込む。
満員電車。しかも外国の方はかなり体格が良い方が多く、押しつぶされそうな状態である。正直、ちょっと苦しい時間であった。
鈴鹿サーキット稲生駅に着いて、ようやく解放。
この2両に乗っていたとは思えない人数が車両から出てくる。
去年に引き続き、今年もV1席で観戦できる。
昨年は大学生料金として、V1シートを1万円で利用できたが、
今年はU23料金で、1万円。ありがたい。
やはりグランドスタンドは、初心者には最適な環境である。
今年は、この位置。昨年は、メルセデスやフェラーリのピットの前だったが、今年はレッドブルのフェルスタッペンが表彰台に上がることを信じて、表彰台の正面、特等席を予約した。
レッドブル・メルセデス・フェラーリの3強の垂れ幕がかかっている。
エリアには、様々なチームのグッズを身につけた日本、そして世界のF1ファンが大集結している。
今年も、この場に来れたことが何より嬉しい。
本当に良い天気。昨年は乗らなかった観覧車に今年は乗ってみようと話していた。
トークショーでは、野球界から川上憲伸さん。そして、ダゾーンの中継の解説でもお馴染み、元ドライバーの中野信治さんの対談。小さい頃は大の野球好きだった僕は、こんなところで中日のエースを見れたことが嬉しかった。
ダゾーンの中継では声しか聞くことのなかった中野信治さんであるが、相当格好いい。さすが元ドライバーというクールさである。
10時。予選が始まる。
なんといきなりのクラッシュ。台風が通り過ぎたとはいえ風が強かったことも大きく影響したのか、最終コーナーで大きく車が乱れ、目の前の壁に激突した。ドライバーが無事でなによりだった・・・
予選の結果、フェラーリの2台が一列目。
昨年、観戦に来てから彼女とともに、各国のグランプリを一年間ダゾーンでみて来たので、かなりわかっている風な話で盛り上がる(笑)
昨年は、フェルスタッペンのキャップを買ったが、今年は日本GPのグッズを買った。がま口。とても素敵なデザインである。思わず欲しくなった人も多かったようで、かなり売れていた。
決勝スタート。なんと、フェルスタッペンはルクレールと当たり、完走すらできないという、日本のファンには残念な結果になってしまった・・・
レース結果はご存知のことと思うので、表彰式。
かなりの逆光で眩しかったが、やはり表彰式を見るには絶好の席であった。
残念ながらフェルスタッペンは表彰台に上がれなかったが、正面から楽しめた。
Vシートの特典として、レース後のコースに入れる。
今年も、つい先ほどまでF1マシンが駆け抜けていたコースに立つ。
ドライバーと同じ景色を見れる貴重な体験である。
これで、今年のF1日本グランプリは幕を閉じた。台風の影響で、予選決勝の同日開催になったこともあり、慌ただしいスケジュールではあったが、それでも、F1観戦は特別であるし、開催に尽力された方々のことを思うと頭が下がる。また来年のグランプリが今から待ち遠しい・・・ (完)
(記事中の写真はすべて筆者が撮影したものです。最後までお読みいただきありがとうございました。)
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