拡張家族
石山アンジュさんの「SHARE LIFE」という本を読んだ。
前からこの方の考え方には興味はあったものの、なんだかんだで読めていなかった。
この本の私なりにまとめると、
・今の世の中って、いろいろな「分断」が起こっているよね
・それを解決で出来るのって、「シェア」っていう概念だよね
・シェアで大事なのは「信頼」と「つながり」だよね
っていうことだと思う。
ちょーざっくりなので、気になる人は読んでください。
この本はシェアリングエコノミーに関して書いてあるので、シェアの重要性だったり、それをどうやって社会に実装させていくのかみたいなことが概論レベルで書いてある。
ただ、この石山さんがいろいろなところで話している内容で私が最も気になっているのは「拡張家族」という概念。
私自身も「Times Car Share」や「Anyca」みたいなサービスを使っているが、ここではそういう話ではなく、あえて「家族」というところにフォーカスして考えていく。
まず、私の考えを先に話しておくと、この「拡張家族」というものは良いと思っている。
現代の核家族化によって露呈されているような問題の多くは解決出来るなと思う。
特に、解決出来るだろうなと思うのは、子育てをしているお母さんが孤立してしまうような問題だ。
都会で子育てをしているけれども、夫が忙しく、なかなか子育てを手伝うことが出来ない。
両親は田舎で、助けを求めることが出来ない。
今住んでいるところにコミュニティがないので、誰かを頼ることも出来ない。
割とよく聞くケースだ。
(ちなみに、私自身は子育てを満足に出来ていないので、偉そうなことを言うつもりはまったくない)
このような核家族化が進んでしまっていることによって露呈されている問題で、物理的にも精神的にも誰かに頼ることが出来ないケースは解決出来そうだ。
ただ、同時に私自身はこういうコミュニティには入れないなと思うのだが、、
石山さんは「自分を開く」ことが重要だといったような話をしているが、この拡張家族は100人くらいの人がいるらしく、その人数に「自分を開く」のは難しいなと思ってしまう。
結局こういったコミュニティに入る、あるいはこういったコミュニティを築くことが出来るのは、他人に対する物理的・精神的なハードルが低い人だけなのではないかと考える。
核家族が悪いような書き方をしたが、では「拡大家族」が良いのかというとそんなこともない気がする。
またもや、子育てをしているお母さん目線で書くが、
仮に夫の両親と暮らすことになったとして、子どもが生まれたとしよう。
たしかに、義母が子育てを助けてくれるケースもあるだろう。
しかし、嫁姑関係が悪かったら?
表向き(物理的に)は家事や子育てを助けてもらえて良いこともあるかもしれないが、精神的には拡大家族内で孤立する、みたいなこともあるだろう。
たとえばの話ではあるが、こんなことも起こりうる。
と考えると、自分から望んで「拡張家族」に入っていく、あるいは築いていくというのは割と良いことなのかもしれない。
私自身が出来るかどうかは別として、今の時代に合った「家族」とはどんな形なのだろうか。
それを考えても良い時期に来ている気もする。