人間がしょうもないんじゃなくて、とらわれている事柄がしょうもないだけや
[やれば、変わる。変われば、わかる⑬]
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〈前回のあらすじ〉
テッチャンは現場代理人をやる自信がないから、「ペンキの仕事が好き」と言う。その割にいい加減な仕事しかしない。
〈本編〉
「親方は、『ケツは全部おれが拭いてやるから、挑戦してみいへんか?』って言うてくれました」
徹夜覚悟で、テッチャンの仕事ぶりを見てくれた親方です。
「親方は、さすがやな。めっちゃ、ありがたいやんけ」
「はい。本当に、あの人には仕事もらって、教えてもらって、励ましてもらて・・・・・・お世話になっています」
「で、テッチャンはそんな親方に、何をしてあげられるん?」
うつむき加減だった顔を上げ、テッチャンはきょとんとした顔をしています。
「いや、親方に散々守ってもらったやんな? テッチャンは親方を守りたいと思わんの?」
「おれが、親方を守る・・・・・・ですか?」
「そうやで。仕事の師匠やろ。弟子が師匠を守らんでどないすんねん」
「考えたことなかったです・・・・・・」
「そうか、ほなよく考えてみよか」
・親方は現場代理人が出来る人がいなくて困っている
・テッチャンはペンキ塗りよりも現場監督の方が〈立派な仕事〉と認識している
・現場代理人は、現場監督になるキャリアを積める
・責任は全て親方がとってくれる(テッチャンにはとりようがない)
・テッチャンは自信がない(不慣れだし、面倒だし、過去に失敗もした)から現場代理人をやりたくない
整理すると【リスクは無いのに失敗にビビって挑戦を面倒くさがっているから、親方に恩も返せないし、子供に胸を張れる仕事にも就けない】という事実が分かってきました。
「おれ、めっちゃしょうもないですね」
情けない自分の実態を理解したテッチャンは、落ち込むかと思いきや案外、晴れ晴れした顔をしています。
「テッチャンがしょうもないんじゃなくて、とらわれている事柄がしょうもないだけや。でも、しょうもないと分かっていてもこだわりたいんやったら、それはそれでええんちゃうかな。否定はせんよ。テッチャンの人生やからな」
「おれ、親方に現場代理人に挑戦させてくださいってお願いしてきます」
「その前に、勘違いしてたことを謝りや。『その上で、挑戦させてもらえるならお願いします』というスタンスや」
「分かりました!」
テッチャンは、その場で親方に電話をしました。
勤行指導を終え、夜11時を回っていましたが、親方は何かを察してくれたのでしょう。「今からでも、ええで」と言ってくれました。
テッチャンは「お願いします」と言うが早いか、荷物をまとめ親方の自宅に自転車を走らせたのです。
〈つづく〉
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