外側と内側
私たちは外側のものにいつも影響を受けている。
暑いなと思っている時に涼しい風が吹けば気持ち良いなと思うし、綺麗だなと思って見ている景色のことを彼氏に「前に似たような所に行ったことがある」って言われてムッとしたりね。
私たちは自分の外側の情報によって瞬間瞬間右往左往しているわけです。そして外側の情報というのは必ず感覚器官(視覚/聴覚/嗅覚/味覚/触覚/知覚)を通します。
感覚器官に何らかの情報が触れるとそこに、「快」、「不快」、「どちらでもない」のいずれかの感覚が現れます。
感覚が現れると、その後に渇望か嫌悪の気持ちが出てきます。気持ちよかったらもっと欲しいだろうし、不快であれば二度とそうならないように嫌悪します。
この「渇望」と「嫌悪」が執着を生みだすのです。
私の人生にはコレがなければ嫌だとか。
もう二度とこんな気持ちを味わってたまるかとか。
本来であれば瞬間瞬間に移り変わっていく感覚に固執してしまうのですね。そして感覚に固執すると間違ったものの見方が生まれます。
こうすると私は上手くいく。
こうすると私は失敗する。
こういうこと言ってくる人は私の見方。
こういうこと言ってくる人は私の敵。
このような経験を繰り返すと自分の中にそれが固まって、確固とした信念と観念が作り上げられてきます。
そして、自分の信念に沿っているものは良いし、信念に反しているものは悪いと自動的にジャッジしていくようになるのです。
これが二元性と言われるものの正体です。
本来であれば瞬間瞬間移り変わっていくものだし、時や場所が変われば結果は変わってくるはずなのにそうは思えないということが起こってきます。
私はあなたとは違う。
私にその選択はできない。
私の場合はそれでは納得できない。
こういう風に意固地になってくるのです。
本来自由に選択できるはずのことが過去の経験によってバイアスがかかってしまうのですね。
感情を使うと「個」というものを楽しむことができたり、深めていったりすることがきますが感情を中心にしすぎると、それに振り回されていつのまにか不自由になっていくのですね。感情というのは経験を豊かにするものであって、自分の選択を狭めるものではないんですよ。
なにやら生きづらくなってきたなと思ったら、外側ではなくて内側に向かうと抜けられるかもしれません。一度自分にどんな信念や観念が入っているのかみるのが良いですね。これは内側の作業です。
外側と内側両方使いこなせると、自在に色々な選択ができるでしょう。
意固地になっている自分に気づいて笑っちゃったりね。そんな感覚で過ごせたらきっと楽しいですよね。
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