情報を見るな人をみろ！
「無明に縁りて行あり、行に縁りて識あり・・・」。
これは釈迦が説いたとされる十二縁起の始まりの一節です。
十二縁起とはこの世の苦が生まれる仕組みを説いたものです。
「無明」というのは真理が分かってないこと、無知であることが全ての苦しみを生むという意味です。
「行」というのはサンスカーラのこと。ちゃんと説明すると長くなるので「経験によって得たデータ」とでも言っておきましょうか。
「識」というのは識別のこと。僕らは経験によって得たデータを使って物事を識別してしまう。
例えば、目つきが悪い人に嫌なことをされた経験があるとしよう。
そして次の日も嫌なことをしてきた人の目つきがたまたま悪かったとしよう。するとサンスカーラが深く刻まれます。
こういうことが10回続くと、目つきの悪い人＝嫌な奴という方程式が出来上がる。こうなると物事を正しく観るということができなくなる。
これが行と識の関係性である。
僕らはほぼ全ての事を過去の経験というデータベースを通してみているのである。
虹とキラキラの絵文字をいっぱい使う人はスピリチュアル系🌈🌈✨トランプ推しの人は陰謀論者！
B'z好きな男の人は尖った靴！
みたいな感じで初めからバイアスかかった状態でみているのである。ということは我々は情報をみているのであって、全然「人」をみていないのだ。
その人がスピリチュアル系になったのには理由があり、トランプを推しているのにも理由があり、尖った靴を履かざる終えなかった理由があるのである。
その理由にこそドラマがあり、しょーもなさがあり、どーしようもない人だなという愛おしさがあるんだけどね。
情報で判断している限りは、好き嫌いで分かれていくし、正しい間違っているの世界に突入していくだろう。
皆一応に素晴らしくてろくでもない部分をもっているのだから、笑っちゃった方がなんだか良いよねと思った５月1日。
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