【びあけん】ハムラビ法典とビール
どうもこんにちは。
水島ひらいちの八重です。
本日もビール検定の試験範囲からです。
以前にも記事がありましたが、バビロニアを統治したハムラビ王による『ハムラビ法典』には、ビールに関する世界初の条文が為されています。
ビール代は麦で受け取ること。
尼僧がビアホールに飲みに行ったり、経営したりしてはならない。
実際の試験ではこれを覚えておけばいいと思いますが、気になったのでもう少し調べてみることにしました。
ビールを販売する際に代金(麦)がビールよりも少なかったり、逆に麦の代わりに銀を受け取ったりした女性は溺死刑に処する。
ビールを薄めて売った者は溺死刑に処する。
自分の酒場で客が氾濫、犯罪の密談をしているのを見つけた場合は捕まえること。できなかった女主人は死刑。
ビールを飲んだ尼僧は火あぶりの刑。
先述の記事で涼も書いていますが、なかなかエグいですね。。。
ちなみに、上に書いたものは基本的に「女性」「女主人」「尼僧」に宛てたお触れ書きです。なぜなのでしょう?
背景にあるのは、その当時のビールづくり。
古代では男性は戦争や政治、食料調達などの外回りのお仕事がメインの生活スタイルでした。女性は家事、育児とコミュニティを守る役割を担っていたとされています。
ビールの醸造は各家庭で女性が行っていたのですが、それが通貨的な価値をもつようになりました。そのため、手作りビールを振る舞う(=ビアホール)文化が生まれ、経済が混乱したのでしょう。
経済というのは微妙なバランスで動いています。今の日本では貨幣が一定の品質で管理統制されているので1円玉を見て「1円だ!」と言うことができますが、古代はその技術がなかったのです。
「悪貨は良貨を駆逐する」
(質の悪い貨幣が流通すると、質の良い貨幣は人々が大事に家に仕舞っておくため、市場には質の悪い貨幣しか流れなくなる)
という言葉もありますが、経済において不純物が出てくるのは古代バビロニアにおいてもヤバいと考えたわけですね。