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袴田巌さん再審無罪判決。それでも検察は控訴するのか

 9月26日、袴田巌さんを被告とする静岡県一家4人殺害事件の再審裁判で、静岡地裁は袴田さんの無罪判決が下された。裁判所は捜査機関の証拠捏造、非人道的な取り調べなどで自白は獲得されたなどと指摘。捜査機関の全否定である。
 今後の焦点は検察の控訴。検察が控訴しなければ一審で無罪判決を確定するのだが、過去の再審事件を見ても控訴しない可能性は高い。このあたりはNHKの解説が詳しい。

袴田巌さんの支援団体はこちら。

 
 袴田さんは元プロボクサーだった。当時ボクサーは差別されていて、ボクサー崩れということで袴田さんに対する捜査機関の偏見があったとされる。当時、ボクシングは荒くれ者がやるものだと思われていたからだ。
 私もアマチュアだけどボクシングをやっていたことがある。あるとき前の職場で、突然、年上の同僚が「ボクシングをやっていると頭おかしくなりますよね」と言ってきた。私がボクシングをやっていたことを知っているから言っているのだ。 確かにボクシングは脳にダメージを受けやすいスポーツだ。私を含め選手は殴り合ってあとで吐いたりすることもあった。
 しかし、普段ほとんど会話をしない人間がいきなりそんなことを言ってくることが意味不明過ぎて、こいつ喧嘩売ってんのかと思ったのだが、そいつのほうが服装や挙動が日常的に変なやつで結局、会社を辞めていった。そういうおかしな輩はどの会社にもいるものだ。
 社会人になってボクシングはやらなかったが、ボクシング関係者には知り合いが何人かできて、たびたび誘われて後楽園ホールにボクシング観戦に言っていた。特にヨネクラジムは大学の先輩筋であることや後援者の関係もあって、年に数回はその興行を観に行っていた。
 ある時、輪島功一東日本プロボクシング協会会長(当時)が、袴田支援に名乗りを上げた。最初にホールで協会が声明を出したときには輪島さんの取材に行った。2007年だっただろうか。そのあとは活動は日本ボクシング協会まで広がり、協会は試合があると折りに触れて袴田支援を訴え、ボクサーたちは何度もビラ配りなどをしている。(下記の日本プロボクシング協会のサイトには漫画もあります)

 サムネイルにあるトレーナーは10年以上前にこの支援団体が作ったものを後楽園ホールで買った。いつものように後楽園ホールに試合を観に行くと、グッズ販売のコーナーがあり、ジムのグッズかなと思って、通り過ぎそうになりよく見たら、友人の「朝日新聞」元記者の小石勝朗さんが座っていた。

 「びっくりした。なんでそんなところに座っているんですか」と聞くと、袴田さんの支援会の応援だと照れて話す。小石さんは立派だなと思って、「じゃあ買います」と言って買ったのがサムネイルのトレーナーだ。4000円くらいだったが、質がよくて今も着ている。ボクサーの絵面も格好いい。
 これを着ているとたまに「なんですか、そのボクシングの柄」と聞かれることがあり、「袴田巌さんですよ」と答えている。私は袴田さんにたいしてなにもできなかったが、検察が控訴しないことを祈るばかりだ。

 また、このタイミングで袴田さんの映画も上映される。きっと話題を呼ぶだろう。




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