メダン エビの加工工場
4日目
朝起きて、ホテルの窓から外の景色を見ていた。
右側には銀行のビル。
左の方には、ちょっと趣のある建物。
下には屋台が見えて、人が出入りしている。
散歩に行って、あの店を見てこようかなと思っていたら、
Hさんから朝ごはんの差し入れが届いた。
バナナの皮に包まれた麺と、スープ、具などがセットになっている。
器に入れて、盛り付けて頂いたが、とてもおいしい味だった。
インドネシアに来て、これはダメというものがなく、何を頂いてもおいしい!
デザートは昨日買ったマンゴー。
午前中は、博物館に行く予定で出かけたら、祝日で閉館になっていた。
調べていったのに、情報と違っていた。
モールへ行ってみようかと向かったが、祝日で人が多くて渋滞していて、モールに入るにも時間がかかりそう。
バイクの広い駐車場には、それこそびっしりとバイクが並んでいる!
途中にあった広場では、旗がたくさん飾られ人が大勢集まっている。
今日は静かにしている方が良いのかな、ということでホテルに戻って、のんびり。
お昼、ホテルのロビーでH家の皆さんと会って、ご飯を食べに行く。
今日はHさんの93歳のお父さんもいらっしゃって、お父さん、Hさん、息子さんとH家3代勢揃い!
お父さんは、とてもお元気で、キューピーのような髪型がおしゃれで若々しい!
今朝Hさんが用意して下さった車の中に、このお父さんの事を写真入りで冊子にしたものがあって、言葉が分からなくて、詳しいことは理解できなかったけど、大変な業績を残した方だと分かった。
お父さんは、穏やかに見える
方だけど、心のなかに強いものを持っていらっしゃるんだろうなと思った。
Hさんは、シンガポールにも家があって、メダンとシンガポールを行ったり来たりの生活だそう。
お昼ごはんの、ここでしか食べられないという魚の唐揚げがとてもおいしかった!
レストランを出ると、幼い男の子がティシュを売っている。
言葉をかけるでもなく、手に持ったティシュをだまって差し出すだけ。
息子は、ただティシュが欲しかったのか、何か思ったのか知らないけど、ティシュを買っていた。
そこからHさんの、海老の加工工場を見に行った。
街中心から車で港に近い所まで行く。
先ず、今の工場の隣に建設中の、新しい工場の工事現場を見る。
新しい機械が入ると、効率よく作業が進み、冷凍までの時間がとても短くなるとのこと。
次に、事務所に通され、工場を見る人は、上着を着て、帽子を被り、マスクをかけて長靴に履き替えてという。
私を除いた女の人達は、Hさんのお父さんと残るという。
私は、こんなことは二度とない事なので、是非見たいと思ってついて行く。
身支度をした私達は、先ず、工場の入り口で、石鹸で手を洗い、滅菌しつをとおり、消毒槽で長靴を消毒して、ビニールの暖簾を分けて工場に入る。
右手に大きな槽が2つ目に入る。
エビがたくさん入っていて、グルグルとまわって汚れが落とされている。
左手の方では、いくつかの島に別れて、エビの種類、色で分ける、大きさで分ける、背わたを抜く、などの作業が手作業で行なわれている。
広い場所に沢山の人が働いているが、流れが決まっていて、整然と動いている。
そんな島を回っていくと、シーフードミックスに向けての処理、日本でもよく見るプチプチの上に並べられた冷凍エビのパックを作っている所もあった。最後は冷凍庫に入れられていく。
こんなふうに処理されて、市場にでるのか。
これからエビを買うたびに今日のことを思い出すかもしれない。
Hさんは、今はアメリカに出荷しているだけだが、新しい工場ができて扱う量が増えたら、日本とも付き合いが始まるかもしれないね、って。
工場の中で写真を撮ることはできなくて、写真は撮れませんでした。
が、めったに見れない工場の中を見るという良い経験をさせてもらいました。
Hさんの工場を見学して、そこでお別れをして、私達は空港に向かう。
帰りも、ジャカルタまで2時間の飛行。
ジャカルタに行くと決まったとき、南の国に行くので、私は、主に半袖の服と薄手のカーディガンとスカーフを用意した。
着いてみると、どこもクーラーが効いていて寒いくらいで、時々、カーディガンを羽織った。
メダンに行く時の飛行機は、特に冷房が効いていて、国内線なので毛布もなくて、とても寒い思いをした。
ジャカルタに長く住んでいる一緒に行った日本の男性は、
行きの空港で長袖の厚い生地の上着を着てきたが、その意味が分かった。
彼は、最初ジャカルタに来た頃、やっぱり薄着で寒い思いをして、夏でも厚い生地の服を着るようになったと言っていた。
暑い国では、冷房がきついので上着を持っていくようにと聞いていたが、ここまで寒いとは思ってもいなかった。その場に行ってみないと分からないことだった。
夜ジャカルタに着いて、前に泊まっていたホテルに戻ると、なんだか懐かしい気持ちになった。
前に何日か泊まって、また、戻って来ただけなのに、そんなふうに感じた自分の気持ちがおもしろかった。
ここまで読んでいただいて、ありがとうございました。
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