平安咲貴

演劇プロジェクトroute.©️主宰。可愛いは鎧。女の子の為の言葉や、大人の為の童話を紡ぎます。脚本/演出/役者/時々制作。route.©️のプロデュース、ディレクションも行っています。

平安咲貴

演劇プロジェクトroute.©️主宰。可愛いは鎧。女の子の為の言葉や、大人の為の童話を紡ぎます。脚本/演出/役者/時々制作。route.©️のプロデュース、ディレクションも行っています。

最近の記事

パンケーキを食べる夢を見た

昔のことを何度も思い出す。 真夜中、3時に下宿を抜け出して歩いていた。 田舎だったので街灯も少なく、人もいなくて、遠巻きに私を避ける猫を横目で見ながらあてもなく歩く。 そして5時ー下宿のおじちゃん、おばちゃんが起きる前に、こっそり自室に戻って、時間になったら朝ごはんを食べに食堂へ行くんだ、と頭の中でシミュレーション。 6時半。外がガヤガヤし始める。朝練のある運動部の子達が食堂に降り始めている。その音を聞いていると、心臓がバクバク、息が詰まる。7時半になった。私もそろそろご飯を

    • 終演挨拶/ルドルフへ

      遅くなりましたが!! route.©️ 5th anniversary JuNkRooM.Ⅱ 全公演終了いたしました。 クラファンご支援いただいた皆様、 ご来場してくださった皆様、 配信買ってくれた皆様、 作品に尽力してくれたキャストスタッフ、 何よりこれまで支えてくれた劇団員、 ありがとうございました。 たくさんの背伸びをして、ボロボロになりながらも駆け抜けた公演でした。 自分の弱さや無力さ、そして周りのみんなの頼もしさを知りました。 ごめんなさい、も数えきれないで

      • 汐ノ浜設定③/キャラクターと演出編

        ⚠️これは上げ損ねていた記事です。「ユニットバスの人魚姫」「朝焼けとハミング」のネタバレや、作中では余白として残していた部分の解説を多く含みます。答え合わせがしたい方向けです。 さーーーて!作品解説も今回の記事で最後になりました。間が空いてごめんなさい。 今回は、キャラクターと演出の解説です!よいしょ! キャラクター設定〈祭事を担当する島の人々〉 ○知花楓 本作の中で悪者、だと捉える人も多かったのではないでしょうか。私はわりと、悪いな〜と思いながら描いてました。(そこが

        • 汐ノ浜設定②/因習

          ⚠️「ユニットバスの人魚姫」「朝焼けとハミング」のネタバレや、作中では余白として残していた部分の解説を多く含みます。答え合わせがしたい方向けです。 『汐ノ浜町』ー日本の南に位置する小さな島。"人魚伝説"をはじめとする曰く付きの離島として知られており、美しい海に囲まれているのに何故か観光客含め外部から入ってくる者(物)が少なく閉鎖的な空気が充満している。 島について ・広さ…成人が1日かければ歩いて回れる程度。 ・気候…亜熱帯に位置する常夏の島であり、夏〜秋にかけては嵐も多

          汐ノ浜設定①/人魚伝説

          この町には人魚が住んでいる。 美しいものが好きな人魚は、キラキラ輝くこの島の海と、白い砂浜を気に入っておりました。 岩場に寝そべり、美しい白い砂を眺めては歌をうたいます。 その人魚の美しさに、島民たちは心を奪われました。 「貴方がこの島の神様だ」 島民はいつの日か、人魚を崇め祀るようになりました。 人魚の歌に合わせて音を奏で、舞を踊ると彼女は楽しそうに笑います。 それはこの島の幸福でありました。 ある時、島に漁をしにやってきた男に、人魚は恋をしました。 あの人を追い

          汐ノ浜設定①/人魚伝説

          今後の活動についての報告

          こんばんは。平安です。 夜ふかしをしています。 先月、役者としての活動をしばらく休止すると発表しました。 この記事は、今後の活動について少しご報告です。 治療の目処が立ちましたので、10月より、活動を再開します。 とりあえず1番懸念していた甲状腺の病気の再発はありませんでした。 いやー、再発していたら怖かったので良かったです。 とはいえ、外部に迷惑をかけてしまうことは避けたいので、年内は調整がしやすい自劇団のみの活動にしたいと思っています。 もしお誘いがありましたら

          今後の活動についての報告

          優しい、になりたい

          優しいって何だよ、とは思う。 route.©️は今、新しいステージに移行しようとしている。 きっとこれは私の体感だけではなく、劇団員も薄々感じていること…なんだなぁというのを、最近小林とも話して思った。 私はroute.©️のみんな、そしてroute.©️に関わってくれるみんなが大好き。 「また出してほしい」という言葉にキュンキュンするし、「次にこの作品やる時も絶対このメンバーが良い!」という要望だって本当に本当に愛おしい。 だけど次のステージに進むということは、それ

          優しい、になりたい

          「放課後、ミドルノート」終演挨拶

          大変遅くなりましたが。 佐藤佐吉演劇祭2022 「放課後、ミドルノート」 終演しました。 2年前の佐吉祭リベンジ、 そして1年ぶりのroute.©️新作でした。 あー、なんだろうな。 まだあんまり、終わった事として語れるほど、自分の中で整理はできていないんだけど。 「幸せ」 という私なりの課題に、これまた私なりにではありますが、一区切りつけられたような気はしました。 まず頑張ってついてきてくれた座組のみんな。 そしてこの時勢の中企画を遂行してくださった佐吉祭の実

          「放課後、ミドルノート」終演挨拶

          私を殴った男が誰かの父親になっている(放課後ミドルノート)

          お久しぶりです。 先日から佐吉祭が始まりました。 私たちroute.©️も、粛々と、稽古やスタッフワークに励む日々でございます。 「放課後、ミドルノート」 ご予約も始まりました!ぜひ。 [平安咲貴扱い 予約フォーム] https://www.quartet-online.net/ticket/tga9vrr?m=0ibfbgb さて。 今回初めましてのキャストさんがたくさんいること、また佐吉祭ということもあり、route.©️を初めて観劇するかどうか検討していらっしゃ

          私を殴った男が誰かの父親になっている(放課後ミドルノート)

          『放課後、ミドルノート』オーディション課題台本

            舞台はとある女の子の部屋。散らかっている。付けっぱなしのテレビを見ながら、女の子はだるそうにベッドに横になっている。テレビでは、今はやりのアイドルが歌って踊っている。   女の子「好きなアイドルの、鼻の形が変わってしまいました。」   女の子、テレビから目を逸らす。   女の子「私はそのアイドルの、マイナス4点が好きでした。人の顔に点数付けるのって悪趣味ですよね。でもよく考えてください。算数国語理科社会、それ以外に音楽とか、家庭科とか、あとは体育とか!どうでもいいことにも

          『放課後、ミドルノート』オーディション課題台本

          route.©️オーディション参加をご検討の方へ【必読ではない】

          どうも、route.©️主宰の平安です。 まずこの記事を読んでくださっているという事は、少なからずroute.©️に興味を持ってくださっているのだと思います。それだけで嬉しいです本当にありがとうございます…! この度とっっても久しぶりにオーディションを行うということで、route.©️のことを改めて知ってほしいと思い、この記事を書くことにしました。 この記事が、オーディションへの参加を検討してくださる方への後押しになれればと思います。 まずひとつめ。 ・キャスト側もr

          route.©️オーディション参加をご検討の方へ【必読ではない】

          チケットに関するジレンマ

          どうも、世界一可愛い主宰の平安です。 「チケットを売る」事に関して、思うところがあったのでつらつらと書き連ねていきます。 まず第一に、route.©️での目標は、いつかチケットノルマを無くす事。 route.©️の作品に出会いたいと思ってくれる人を増やす事、そしてそんな人たちで席を埋める事。それが私たちの創作活動の第一の大きな壁です。 上記のスタンスでやっているので、チケットを売るのはあくまでroute.©️の仕事、でも現状それを達成できないから役者にも担ってもらっている

          チケットに関するジレンマ

          遅効性の毒になりたい

          書きたい話がたくさん浮かんだ1ヶ月間だったなぁ。 あ、「命の唱」、ご来場ありがとうございました。感謝感謝。堪忍堪忍。 海チームのみんなが本当に本当に優しくて。このメンバーだから最後まで踏ん張れたな、と強く思います。 次は11月、「嫉妬深子の嫉妬深い日々」という作品に出ます。フライヤーにもなっています。私は嫉妬深い女の子の役をやるみたいです。 さて。 思った事をつらつらと。 劇研のrat以来?かな?自分の作品以外で役者をやったのは。本当に久しぶりでした。 前から薄々思って

          遅効性の毒になりたい

          全部が大丈夫になりたい。

          誕生日を迎えた。 わたしはまた一つ、若さを失った。 減点方式の人生だ。 お気に入りだったお洋服も、似合わなくなって随分捨ててしまった。あとよつばにあげた。 ずっと甘いものが似合う女の子でありたいと思う。 いちごのショートケーキとか、マカロンとか、ミルクティーとか、その辺の駄菓子屋で売ってるアイスキャンディーとか。 夏場に薬局で並んでいたシーブリーズを見て、なんだかとても切なくなった。 あのあざとい清涼感は、もうわたしが纏うことはできないだろう。 こうやって少しずつわた

          全部が大丈夫になりたい。

          いつか自分の首を絞めるかもしれないお気持ちnote

          公演を中止にするっていうことがどんなことなのか、 わたしは前回の「夜明けとワンピース」でそれを痛いほど思い知った。 幕を挙げる事は当然のように舞台人としての使命だと思っていたから、それはまさに身が切られるような思いで、人生でこんなに泣いたのはいつぶりだろうかってくらい涙を流して、座組のみんなに劇団員で頭を下げた。 「劇団」というのが、どんなものか。 「主宰」というのが、どんなものか。 わたしは自分には主宰の才能があると思っている。 自分の言葉には普通の人よりパワーがある

          いつか自分の首を絞めるかもしれないお気持ちnote

          うつ病だったみたいという話

          4月から病院に通っていました。 血液検査や複数回のカウンセリングを受けて、今日言われたのが「うつ病」ということでした。 ああそうなんだ、と思いました。 ストンと納得したのと、少しほっとした気持ちです。 あ、でも、今がすごく悪いわけじゃなくて。 多分中学くらいからずっと "そういう状態"が続いていて。 ようやく名前がついただけだと思います。 (と、先生も言っていました。) 今はむしろ、中学の1番ひどい時期に比べたらめちゃくちゃ良い方です。 いつからか、本音を人に話せ

          うつ病だったみたいという話