シャドウレイダーズの立ち回り考察をたくさんする その0:キャラクター共通編
株式会社コザイク様から発売されているボードゲーム、シャドウレイダーズの立ち回り・戦術を考察していきます。拡張のキャラクターを含めそれぞれ1記事書くことを目標にしていますが、まずはその前にどのキャラクターでも共通となりそうな戦い方を考えていきます。
基本的には先手必勝
最初から経験則によることを書いてしまうのですが、レイダーまたはシャドウである場合などは、敵対プレイヤーが判明して攻撃やダメージを与えられるときはすぐに行動に移した方が良いです。
例えば自分がレイダーである場合、攻撃レンジにいるプレイヤーに推理カードを渡して「シャドウです」という回答が返ってきたなら、そのターンのうちに攻撃を始めましょう、といった具合です。
後追いで理由を考えるならば、
・敵対陣営のプレイヤーにダメージを与えられるタイミングは限られていて運も絡むので先手を取れるアドバンテージが大きい
・「推理カードを渡したプレイヤーを攻撃できるのにしていないということは、仲間陣営である可能性がある」と周りに思われ、自分に不利な混乱を生むリスクがある
などが考えられます。
確かにこのゲームは招待隠匿系のゲームであり、情報を一方的に持つアドバンテージは大きいのですが、同時に運の要素も大きいので勝利に近づくチャンスがあれば逃さない方が良いでしょう。
また、ウルリッヒによる嘘の情報で間違えて仲間を攻撃するリスクはありますがそもそもそのような事態が発生する可能性自体が低いので、ゲームのプレイ数が多くて勝率を意識するのであれば気にせず、ウルリッヒに引っかかった場合はそのプレイヤーを称賛しましょう、という意識の方が良いと思っています。
少しだけ推理カードのプールを知ろう
カードプールを全て知るほど本気でやりこむ必要性はそれほど感じませんが、推理カードの中で特徴的なカードがいくつかあるのでそれを頭に入れておくと少しだけ情報を手に入れる機会が増えることがあります。
カードの内訳と併せて説明します。
2ダメージを受けるカードは2種類
「君は~~だね。だったら2ダメージ受けたまえ。」というカードは2種類しか存在しません。
基本セットでは下の2枚、
拡張セットも使用する場合はこの3枚が使用されます。
分かり易くこの情報が利用できる例が下記です。
A:自分が「君はHPが12以上だね。(中略)」のカードを引き、どこかのプレイヤーに渡した
B:自分以外のプレイヤー2人の間で推理カードのやり取りがあり、渡された側が2ダメージを受けた。
順序はA、Bどちらが先でもいいのですが、Bで推理カードにより2ダメージを受けたプレイヤーはシャドウであることを知ることができます。
そうでなくても、例えば
・拡張セットを使用して遊んでいる
・ゲーム開始前に同じアルファベットのキャラクターがいないようにキャラクターを調整したルールである
・自分はフェリックスなど【F】のレイダー
という場合であれば、推理カードで2ダメージを受けたプレイヤーがいればそのプレイヤーは2/3の確率でシャドウであるため無闇にダメージを与えに行っても悪い選択とはなりませんし、仮にレイダーだとしてもアルファベットは【G】で体力は14と高いため、「事故ですゴメンね♪」程度のかなりリスクの低い賭けでしょう。
「女王陛下の飛行船に乗りたまえ。」は各陣営1枚ずつ
拡張セットを使用した際の話になりますが、女王陛下の飛行船に移動させるカードは下の3種類が各1枚ずつです。
質問内容もシンプルに1陣営のものかどうかしか聞いていないので、順序立てて考えれば誰かの陣営を導き出せることがあります。
例:
A:自分が「君はレイダーだね。だったら女王陛下の飛行船に乗りたまえ。」を引いて誰かに使用した
B:自分が関わらないところで推理カードによって他プレイヤーが累計2人、女王陛下の飛行船に乗った
C:Bで女王陛下の飛行船に乗ったプレイヤーのうち1人が正体を明かし、シャドウだった
この場合、Bで女王陛下の飛行船に乗って正体を明かしていない方はシチズンだと分かります。
誰に推理カードを渡すか困ったときの指針
ゲーム序盤であれば特に、推理カードを引いたとき誰に渡すかを迷うことがあります。私はこのようにしている、という例を挙げますので参考にしていただければ幸いです。
右隣または左隣のプレイヤー
本当に迷ったときはこれを選んでいます。右隣のプレイヤーであれば次の自分の手番のときにそのプレイヤーの動きを見てから動ける、左隣は逆に推理カードを渡されたことによる立ち回りの変化を観察しやすいという特徴があるのかな、とこじつけ程度に理由をつけています。
攻撃レンジにいるプレイヤー
攻撃レンジにいるプレイヤーに推理カードを渡して、敵対しているプレイヤーだと判明すればそのターンのうちに即攻撃ができて先手を取ることができますし、逆に仲間陣営であることが分かれば攻撃しないことで推理カードを渡した相手にも仲間であると匂わせることができます。
ただし、その後で攻撃をする・しないことで周りにもそれぞれ敵対/仲間の可能性を強く印象付けてしまうので、戦闘に巻き込まれたくないタイプのシチズンであったり、体力が少ないためゆっくりゲームを進行させたいキャラクターの場合など、必ずしも良い選択とならない場合があります。
攻撃レンジにいないプレイヤー
上記とは逆に攻撃レンジにいないプレイヤーに推理カードを渡して、例えばその後に攻撃もしなければ「あまり動きがなかったな・・・」となりゲーム展開はゆっくりになりやすいです。
ウルリッヒであり自分から攻撃を始めたくない場合や、シチズンでレイダーとシャドウどちらの見方もまだしたくない場合などは有効であったりします。
補足ですがシチズンのときに推理カードを引ける機会があるのに引かない場合は、陣営に興味がない→シチズンの可能性、と考えられてしまう可能性があるので、序盤なんかは探偵事務所やブラックミスト地区で進んで推理カードを引くのは自分の正体を隠す上で有効だと考えています。
装備カードあれこれ
白を優先するか、黒を優先するか
白のカードから引ける装備には自身の身を守れるものが、逆に黒からは攻撃ダメージを増やすなど攻撃的なものがあります。
ブラックミスト地区で好きなカードを引ける際など、どの装備を狙うか選べる機会は多く、どれが正解かはケースバイケースではありますが目安となるものを挙げてみたいと思います。
1つは残体力・最大体力から判断すること。体力が少ないならば自分を延命するために賢者のローブなどを優先的に狙ったり、逆に最後の攻撃を大きくするためにサーベルなどを取りに行って敵へのダメージを大きくして、自分が脱落しての後のことは仲間に任せるという考え方もできます。
2つ目は能力とのシナジーを考えての判断。分かりやすい例として映魅のマップ移動の自由度をさらに高めるために神秘のコンパスを狙う、ヴァンパイアは攻撃に成功しないと能力を行使できないので基本的に攻撃が失敗しない妖刀マサムネを取りに行く、などです。
また、1つ目と内容が若干被るのですが体力が少ないキャラクターは能力が強力である傾向にあるので、生存性を上げる装備を取って長く生き残って多く能力を使うことを意識するのも良いでしょう。
ガトリングのメリットを考える
1つだけ特定の装備を取り上げたいと思います、名前はガトリング。
この装備を持つことで攻撃対象は攻撃可能レンジにいるプレイヤー全てになり、ゲーム後半で見方がいなくなってしまったときなどに強力な装備になるでしょう。しかし序盤~中盤にこれを入手した際には見方を巻き込むリスクがあるため嫌われがちですが、メリットも存在すると私は考えています。
それは複数プレイヤーを攻撃したときに、誰を狙っての攻撃かというヘイトの向きをぼかせるということです。
・見方を巻き込むかもしれないけれど、敵を攻撃しつつ誰を狙ったかはあやふやにする
・ダニエルなど、むしろヘイトを稼ぎたいときに複数プレイヤーから同時にヘイトを稼ぐ
など、キャラクターやケース次第では序盤や中盤でも有用なシーンはあるでしょう。
さいごに
シャドウレイダーズは招待隠匿系のゲームではありますが、比較的ロジカルに考えて敵味方を判断するゲームだと私は考えています。そのため情報が多ければそれだけ有利に動けるシーンは増えますし、他プレイヤーの行動の一貫性を推測することで陣営を予想することもできます。
しかし同時に運要素の大きいゲームでもあると思っています。常勝を本気で目指すことは不健全と私は思っているので、人事を尽くして天命を待ち、少しでも楽しめることができればそれはすばらしいことではないかなと思っています。