作品制作をする人がインターネットとの付き合い方を考えてみた話
どのようにこのnoteに辿り着いてくださったか分かりませんが読んでいただきありがとうございます。
これはartに関して書くnoteの1記事目です。
なぜnoteで自分の作品制作について書こうと思ったのかを自分のメモのためにも書いてみようと思います。
私は主にシルクスクリーン版画で作品を制作しています。(詳しくは hiraco.net でご覧いただけます)
今までは作品が完成すると、その作品の写真を撮ってInstagramに作品をアップロードしていました。
2019年から作品制作用のInstagramアカウントを持っているのでかれこれ5年ほどそれを続けていました。
最初の頃は、自分が作った作品に対して反応がもらえたり、日本以外の人からもコメントをもらえたり、ネットでないと繋がることのできない人と作品を通じて繋がることができたことがとても楽しかったです。
ここまではInstagramに作品をアップするいい面だと思います。しかしいい面だけでなく自分にとってストレスになる面も増えました。
例えばわかりやすいところでは、フォロー、フォロワーの数が可視化されるところ、いいねの数が可視化されるところ、アップしたコンテンツが数字で表されてしまうところです。
※noteもそうだろ!という人もいるかもしれませんが、インスタは画像がメインなので、1投稿に対してみたもらえる時間が圧倒的に短く、その上フォロワー数!とかいいね数!とかが他のSNSより顕著だと思っています。
いい作品=評価の数、という考えもあるかもしれませんが、いくらフォロワーの数が多くても自分は共感できないものや、その逆でフォロワーが少なくとも自分がすごく共感できるものもありました。それは各投稿のいいねの数にも同じことが言えると思います。
このことに気がつくまでは数字に踊らされて、というか自分が作ったはずの作品なのにいいのか悪いのかの判断を架空の誰かに任せてしまっていた気がします。
それと同時に、作品をネットにアップする手軽さについても少し考えることが出てきました。
作品制作にかかる時間は結構かかります。色々考えてようやく作り上げた作品を、数秒でネットにアップして、誰かの目に留まったとしても数秒、この矛盾した虚無的なものに気がついてしまいモヤモヤしてしまいました。
細かいことで言うと、アナログな手法で作品を作っているためそれをデジタルという画面上で見てもらうことにも若干疑問を持ってしまった部分もあります。
作品のサイズは自分が作ったアナログのサイズとして存在するのに、画面のサイズは見る人のデバイスのサイズによります。そのため自分が意図していない形でしかも数秒も見てもらえるかすらわかりません。
なんかこんなことをモヤモヤ考えているうちにInstagramに未発表のシルクスクリーン版画作品をアップするのは一旦やめてみようと思いました。
実験中なので今後どのように考えが変わるかわかりませんが今はこういうことを思ってストップしました。
一方でこのご時世、インターネットを通じて知ってもらう機会を完全にゼロにするという選択肢を取る勇気はありませんでした。そのため、しばらくはホームページとnoteに作品をアップして行く予定です。
ホームページであればいいね、や、フォローフォロワーの数が可視化されることもなく1対1で何かを発信して知ってもらうことができそうなのでややストレスフリーな環境と思っています。
noteでは作品を制作した背景の解説も交えながらご紹介予定です!
あとはInstagramだと情報が自分の意思とは関係なくどんどん入ってきてしまう洪水のような感じがありましたがホームページであれば、これが見たい、知りたいと思った時に自分から能動的に情報をとりに行くことができます。
このような理由もあってInstagramでのフォローを0にしました。よく芸能人がフォローゼロにしてるからそれを真似してイキったとかではありません笑
全ての投稿が鬱陶しいとかではなく、情報との付き合い方の実験中でこのようにしたので今までフォローで繋がっていて気分を害されてしまった方がもしいたら申し訳ないです。
今は簡単にいろんなものを知ることができるのでとっても便利な時代だとは思うのですが私にとって少しスピーディーすぎてついていけなくなり色々考えてみた結果こうなっています。
作品を作るときに自分の考えをアウトプットする感覚でいるのですが情報過多になってしまうと、果たしてどこまでが自分の考えだったのかわからなくなってしまうことも最近ありました。
色々つらつら書いてますがホームページとnoteでの作品掲載をメインにすることで私の発信を見たいと思う人は各々好きなタイミングで見てもらうシンプルなコミュニケーションにしていく予定です。
このnoteもその一環として、作品を作るにあたって考えたことを自分のメモとして、そして、もし読みたい人がいたら、と思い公開する事にしました。
やはり一番はリアルの空間で作品本体を見てもらうことだと思っているのでそういう機会も大切にしていきたいと思います。
思考覚悟しながらの制作になっていますがマイペースに気張らずやっていきます。
hiraco