【教員必見】特別支援をもっと身近に
皆さん、どうも。昼休みに生徒と将棋を指しているひらぶーです。
最近、いいことがありました。noteを始めて約2ヵ月、以前あげた記事のスキが2桁に届きました!スキを押してくださった方々、押してはいないけど心の中で押してくれた方々、ありがとうございます(^^)/
以下にその記事を載せておきます。ぜひご覧ください。
さて、今回は特別支援学級の担任(以下、特担)を半年勤めてみて通常学級の担任に伝えておきたいことを書き記していきたいと思います。4月に特担を任されることになり最初は不安だったので書籍などで情報を集めていたんですが、特別支援学級に関する書籍は少ないです。特別支援教育の需要が高まり学級数が増えていることから、特別支援学級を担当する可能性は高いです。また、私のように常勤講師は特担になることが多く、教員年数や教員・講師の身分に関係なく誰にでも担当する可能性があります。記事投稿時点で6ヵ月が経とうとしていますが、記憶の新しいうちに私の実践や持論を披露していきたいと思います。
ここでは、教員など教育現場で勤めている方や教育学生など学校教育の知識がある程度身についておられる方向けになっております。特別支援学級の概要を省略したり、特別支援教育の基本的な用語の解説を簡単に済ませたりする事があります。ご了承ください。
1.特別支援学級ならではの仕事
学級担任の仕事というのは多岐にわたり、多様な環境をもつ生徒それぞれ教育問題と向き合う大非常にハードな仕事です。しかも30~40人という大人数を育て上げなければなりません。私は、1年目は3年副担任で、2年目の現在が特別支援担任という経歴で学級担任は経験はありませんが、それでも特別支援学級ならではの仕事を実感することがあります。
それが、自立活動です。自立活動とは「個々の児童又は生徒が自立を目指し,障害による学習上又は生活上の困難を主体的に改善・克服するために必要な知識,技能,態度及び習慣を養い,もって心身の調和的発達の基盤を培う。」(文部科学省「特別支援学校小学部・中学部学習指導要領」より)とあります。要は、学習や生活上の困難を克服していこーぜって感じです。これを週3時間くらい行うのが支援学級の特徴です。私の学級は、集団の中で生活することが苦手な子や、自分の意見をうまく伝えられず感情のコントロールが苦手な子が在籍しています。そのため自立活動ではソーシャルスキルトレーニング(SST)というトレーニングをします。コミュニケーションの仕方や感情のコントロールの仕方などをトレーニングする時間になります。心理学的見地も入っており、科学的に効果のあるトレーニングになっております。一部の残念な大人にも是非やってほしいですね。
また、生徒の時間割を把握する必要があります。というのも、教科の授業を支援学級で受ける人と交流学級で受ける人がいますので、生徒によって時間割がそれぞれ違うのも特徴です。自立活動も例外ではないので、特担の授業コマ数は想像以上に多いです。特に、情緒が不安定でクールダウンさせる必要がある生徒は授業を休ませることがありますので、空き時間がなくなることがあります。小学校の先生に近い感覚がありますね。
学校生活全体で考えると、行事の参加の仕方や集会の整列位置など配慮する事は多くあります。学習上の困難はあるが生活上の困難がない場合、交流学級に参加し集団生活をすることができますが、生活上の困難(例:他者とコミュニケーションをとるのが苦手な場合、集団生活に慣れていない場合)を抱えている場合は、行事によって配慮が必要です。授業やテスト(特に技能教科や学力診断テスト)を含めて保護者の許可を得られないと合理的配慮ができませんので、保護者に確認し多くのことを話し合わないといけません。
2.学校の先生が知ってほしいこと
支援学級の生徒の子は、ほとんどの子どもが素直です。というのも、バレにくい嘘をつくという高等技術を持っていませんので、バレバレの嘘をつくことはあっても、基本的には先生の言う事には従います。
しかし、どうしてもできないことがある場合は作業をしなかったり活動を止めたりします。支援学級ではできていても、交流学級になると他人の目が気になり言いたいことを言えないことがよくあります。支援学級に入級する生徒には、このような時の先生の対応や周囲の反応がトラウマになっている人もいます。丁寧に接したら必ず答えてくれるので、丁寧な対応を心がけてください。
それと、節々に出てきていましたが、「合理的配慮」という言葉を知っておいてほしいですね。交流学級でよくある配慮は、座席の場所です。他人が視界に入るのが嫌であれば前方のカド、他人から見られるのが嫌なのであれば教室の後方など、座席配置でいうと四隅の席が最もいいでしょう。集会などで学級ごとに整列する時も、列の最後尾や集団の後方に位置するといいと思います。
あくまで主観ですが、特別支援の生徒は先生が好きな子が多いです。周りの中学生は嫌いでも、先生全員を嫌いになることはないと思います。それくらい素直な子たちが多いですが、困り感があったら支援学級の担任に報告するとイイですよ。
3.もし特別支援学級担任に任命されたら
特別支援学級の担任になるのは2パターンと言われています。それは、
・支援学級生徒の自立をできるであろうと、担任として適任な先生
・通常学級は任せられない(学級崩壊を引き起こしかねない)、残念な先生
の2つです。私は人見知りをせず誰とでも会話ができて、なんか知らんけどコミュ力おばけと周りに言われるので、前者であると信じたいですが、少なくとも講師の先生であれば後者の可能性はないと思います。
しかし、いざ任命されて子供の前に立つと何をしていいか分かりませんね。そこで、特別支援学級担任になったときの心構えをお教えします。
まずは、自立活動について情報を集めることです。まずは前任の先生から、前年度おこなっていた自立活動を尋ねるのが一番いいと思います。
教材は漢字ドリルやコグトレという有名教材を使うといいですね。コグトレは、特別支援教育だけでなく通常学級に在籍する境界知能(グレーゾーン)の子の支援に応用されている教材です。実践事例によると、朝の会の一部の時間でワークシートを継続的に取り組んだところ、非行や低学力が改善されたという報告もあり、学校全体として取り組んでいるところもあるようです。まぁ、とにかく詳細は以下のリンクからご覧ください。
しかし、最も必要なのは生徒と接してみて学習上・生活上の困難を見つけることですね。やはり生徒によって必要な援助や自立活動は変わってきますので、最初は試行錯誤になるかと思います。まずは、各生徒にぴったりの教材を探し続けましょう。
次に、特別支援学級生徒の指導や支援のテクニックを経験者や先輩教員から盗むといいですね。私が一番勉強になったのは、生徒への言葉かけです。「○○してはダメ、○○するな」という否定的な言葉かけではなく、「○○しよう」「○○してみよう」など肯定的な声かけをすると動くようになります。代表的な例で言えば「廊下を走るな」ではなく「廊下は歩こう」みたいな感じですね。これは以前お話ししたスクールワイドPBSにつながる部分がありますね。
この肯定的な声かけというのは、子どもにかかわる大人であればだれもが身に付けておきたい能力ですね。子育てにも大きく影響しますし、関連書籍も販売されているので参照されるとイイと思います。私が購入したのは以下の書籍です。発達障害やグレーゾーンに焦点を当てた子育ての書籍ですので、特別支援学級担任として参考になる声かけが数多くありました。
4.まとめ・今回のオチ
今回は、特別支援学級担任が通常学級担任に伝えたいことをまとめさせて頂きました。いかがだったでしょうか。すでに実践されている方や、すでにご存じの知識ばかりだった方には今回の記事は退屈だったかもしれません。
私自身もまだ半年しかしていないのでまだまだ未熟ですが、とにかくこの1年間精一杯働いてみようと思います。
特別支援の生徒の中には、周りより秀でた才能を持つ生徒がいます。例えば、記憶力がすさまじい子(写真記憶、カレンダー記憶、絶対音感など)や興味のある分野の知識が専門家レベルの子などです。そのような生徒には、苦手を克服するより得意なことを伸ばし、他のことにどう応用していくかを模索した方が絶対にいいです。そのような生徒にこそ、非凡な才能を世の中に貢献することが出来るからです。
10月というのに、宮崎県はまだ暑いですね。日中には20度後半を平気で記録します。学校の制服で言うと、合服期間とかほぼありません。合服期間になって2,3週間すると夏服や冬服になっていることも多いです。長袖シャツなんて学ランの下に着るシャツのイメージしかないです。クールビズも5-10月までひなたの国らしいですね。ちなみに私のパジャマは半袖です。そしてNクールにお世話になっています。ありがとう、ニトリ。お値段以上です。ほなまた。