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その悩みはそれが原因じゃない

「その悩みはそれが原因じゃない」ということをよく感じます。

私がそれに最初に気づいたのは、20代半ばに会社を辞めてからでした。26歳ぐらいで会社を辞めて、辞めたときには50万円ぐらい貯金がありましたが、1年もしないうちにほぼ0円になりました。

今でも覚えているのは、その当時の三和銀行のATMに行って50円を下ろしたことです。カリーンという乾いた音がしました。チャリーンじゃありません。チャリーンは複数の硬貨がないと出ない音ですから。

私はその当時、いろんな事にイライラしていました。すぐに人が嫌いになったりもしました。あの人が悪い、あの仕事が悪い、などなど。

でもある時、とりまく状況は変わってないのに、嫌いだと思っていたあの人の事が嫌いじゃなくなっているんです。唯一の違いは銀行に30万円振り込まれたことでした。確か競合プレゼン用のビデオコンテを作ったギャラだったと思います。

私はその時に、薄っすらと感じたんです。イライラや悩み、不安の原因は、自分が思っているところとは別のところにあるんじゃないかと。

それから20年ほど経ちましたが、私には一つの答えが出ています。「気分の浮き沈みは銀行の口座残高にリンクしている」という事です。

20年ほど前から、何度も同じ出来事に遭遇しました。何度も繰り返しているうちに間違いないと確信するようになりました。

そこまで確信しているにも関わらず、いまだにイライラを誰かのせいにしようとする自分もいます。そしてやっぱりふと気づくんです。「あ、いま口座に金無いじゃん。」と。

これはイライラや不安を抱くだけではなくて、身体にも出ると思っています。原因不明の体調不良は、私の場合、残高によるものが大きい気がしています。この先、いくらのお金がいつ振り込まれるか分かっているので、予期できる体調不良とも言えますね。「すみません。その頃ギャラの振り込みが無くて体調不良だと思いますんで、キツいロケとか無理かもしれません。」と言えるということです。

私は映像ディレクターの仕事をフリーランスでしているので、月々に入ってくるお金の乱高下がすごいんです。3〜5ヶ月分ぐらいのお金が一度に振り込まれることもよくあります。

そして、そこからグーッと残高が下がっていくんです。どんどんどんどん残高が減っていきますが、しばらく入金される予定はありません。もうダメだというところまで行くんですが、私は定期預金にある程度のまとまったお金を入れているので、普通口座の方でそれが担保になってマイナスに出来るんです。もうダメだと思ってから、さらに海中に潜っていくんです。どんどんどんどん潜っていきます。水深も200メートルを超えると太陽の光も届きません。深海ですね。もう何メートル潜っているのか、漂っているのかすら分からなくなった頃に、またドカンと振り込まれるので、一気に上空500メートルぐらいまで引き上げられるんです。普通だったら減圧症で肺が破裂して即死するところですが、銀行残高の問題なので肺は破裂しません。

こういう口座生活をしているので、「気分の浮き沈みは銀行の口座残高にリンクしている」を前提にすると、体調や心身の管理は不可欠なんですが、私が学んだのは「銀行の口座残高なんか見るな」です。ロクなもんじゃないですから。

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