藪から棒日記

藪から棒ですが、ここのところやる気があります。その気もないのに会社を作ったことが影響している気がします。会社を作るときっていろんな面倒くさい手続きや決めなければならない事があるんですよね。

でもそういうのはYouTubeで調べると一発でやり方が出てきたりします。最近は調べ物をする時、Googleよりも先にYouTubeで検索することも増えました。動画の力は強いですから。

そうやって会社設立のYouTubeを見ていたら、税理士とか会社経営に関する動画ばかりがトップページに上がってくるようになりました。そういう話は難しそうに感じるんですけど、興味を惹くサムネが作られていて、動画の中で話している人も面白おかしく話してるんですよね。

そういう動画を見ているうちに、せっかく会社が出来たんだから「実験」としてちゃんとした会社にしてみようと思ったんです。ちゃんとした会社と言ってますが、私が言ってるのは「フリーランスじゃない」レベルのちゃんとした会社という意味です。

今までは「平林勇」という個人を全面に出して仕事をして来ましたが、それを法人を全面に出してみたらどうなるかという「実験」です。「実験」の効用に関してはこのnoteに書いています。

法人にするメリットはいろいろとあると思いますが、「私が平林勇でございます！」という顔をしなくていいという良さがあります。あくまでも会社として売り込めると言いますか。恥ずかしげなく営業ができると言いますか。「つまらなくてもいいから、お金になるレギュラー仕事下さい。」を言いやすいと言いますか。個人だとブランディング上言いづらいんです。

いま、会社のHPをWordPressで作っています。以前もWordPressに取り組んだことがあったんですけど、ややこしすぎて挫折した経験がありました。時代が変わりまして、YouTubeで検索すればWordPressの使い方なんかいくらでも出てきます。サーバー会社と契約してドメインを取得する段階から教えてくれます。すごい時代です。

そんな風にYouTubeを見ながらWordPressをやっていたら、一週間ぐらいで使えるようになりました。

最初の頃は、ゴチャゴチャやって上手く行かないとサーバーの管理画面まで戻って、WordPress自体を削除して再インストールしてました。ゲームに勝てなくてリセットボタンを押しちゃうアレですね。

そうやって何度も何度も同じ手順をやっていると、WordPress自体のコンセプトが見えてきます。テーマとかプラグインが何なのかが分かってきます。

歳を取っていろんな経験をしてくると、失敗する時間が必要なのを知っています。何かを獲得するためには意識的に失敗する必要があるんです。必要があるというか、とっとと失敗を繰り返す方が近道なんです。あらかじめ失敗する時間を見込んでやっていくのが最短距離のルートなんですよね。

たぶん、理屈で覚えていくんじゃなくて、失敗を繰り返すことで新しく神経回路が出来ていくんですかね。自宅から駅までの道のりを覚えていくように。どこの道にどんな雑草が生えていて、春になると小さな花が咲くアスファルトの隙間も覚えてしまうかのように。

そうこうしているうちに大体WordPressは使えるようになりました。あと一ヶ月ぐらいすれば、お金を取ってHPを作れるぐらいになれる気がします。でも、いろんな細かいパーツをデザインしたり、素材を集めたりする作業は本当に大変なので、HP制作を仕事として受けるのは躊躇しますね。100万円ぐらいは欲しいです。100万円ってことは「やりたくない」って言ってるようなものですけど。だって、検索すれば2〜3万円で作ってくれる人がいますからね。

そして、WordPressで思い通りのデザインを出来るようになって壁にぶち当たりました。しかも大きなそびえ立つ壁です。

私がWordPressでデザインが出来るようになったのは、脚本家になりたい人がWordの使い方を覚えただけに過ぎないのです。デザイナーになりたい人がIllustratorの使い方を覚えただけに過ぎないのです。

要するに、何をどういう優先順位で伝えたいのか、自分の会社をどういうイメージにしたいのか、そのHPを使ってどういう営業をしたいのかのイメージが出来てなかったんです。簡単に言えば会社の事業計画とブランディングですね。

私の悪いクセはいつも玄人に対してコミュニケーションをしてしまうところです。分かってる人にだけ分かってもらえればいいというコミュニケーションです。それは私がずっとBtoBの狭い業界で仕事をして来たからです。私は広告代理店か映像制作会社に選ばれるしか仕事を受けるルートはありませんでした。だから、そういう阿吽の呼吸で通じる業界の中でしかブランディングをしてこなかったんです。

でも、法人化したら広告代理店や映像制作会社を対象にしないコミュニケーションにしてみようと思ってます。日本のどこかの会社や、日本のどこかの自治体から直接仕事が来るようなやり方をしてみようと思ってます。