追悼 谷川俊太郎さん
谷川俊太郎さんが13日にお亡くなりになった。
ご高齢だったのでいつかは、とは思っていたが、死をも超越しそうな存在感だったので愕然とする。
谷川さんの詩はもちろん。絵本、エッセイなど、どれも言葉を紡ぐ詩人ならではの鋭い視点で、端的に、美しく、あたたかく、そしてユーモアが感じられて大好き。
その中でも、装丁と挿絵の美しさと共に
谷川さんのウィットに富んだ言葉に深く惹きつけられ、大好きな一冊がある。
断捨離で沢山の本も処分したが、ずっと手元に置きたくて手放せない本の一つ。
『星空の 谷川俊太郎質問箱』 (株)ほぼ日
WEBサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」の「谷川俊太郎質問箱」に掲載された読者からの質問に対する谷川さんの回答に加えて、未掲載の質問への回答を加筆編集したもの。
どの質問にも、さすが谷川さん!と唸ってしまう回答を寄せている。
その中で、死の恐怖に怯える25歳の読者の質問に対する回答に、谷川さんの死生観がうかがえる。
以下に、その中の一節を引用する。
こう述べた彼の言葉通り、谷川さんのタマシイは今もどこかでひろびろと伸びやかにいるのだろうか。
お別れは淋しいけれど、谷川さんの作品を開けばいつでも珠玉の言葉に触れることができる。
まさに彼のタマシイは、私たちの中にずっと生き続けるのだ。
言葉を紡ぐ詩人として。現代、SNSなどに氾濫する言葉に対して、量ばかり増えて質は薄っぺらになっていることを嘆いていらっしゃった谷川さん。
ろくに推敲もせずにたわいのない駄文を垂れ流している1人として、実に耳が痛い、、、
谷川俊太郎さんの偉業に深い感謝と敬意をもって、謹んで御霊の安らかなることをお祈り致します。