EとSは、繋がっている。
世界中で発行が進むESG債の代表である環境債(グリーンボンド)は太陽光発電所と紐づくものが一番多い。
一方最近、世界No1シェアの太陽光パネルメーカーである中国のジンコソーラーがチベット・ウイグル自治区の強制労働により太陽光パネルを製造しているとする人権問題が取りざたされ、アメリカはサプライチェーンからジンコソーラーの太陽光パネルを排除する構えとの報道もある。
グリーンボンドは環境改善効果を得るのが目的のものであるので、太陽光発電所の一部をなす太陽光パネルに関する人権問題は、環境改善効果に直接影響はないため一見この動きはグリーンボンドには影響がないようにも思える。
しかし、実はグリーンボンドは、グリーン事業を進める際に、環境面、社会面にネガティブなことが含まれることを原則排除しなくてはならないとされ、ソーシャル問題を含む事業は環境改善効果が得られてもグリーンボンドとして認められないのだ。
そうなると、、、中国の太陽光パネルの人権問題が世界で大量に発行されているグリーンボンドを不適格に貶める可能性があるのだ(まぁ、仮に不適格な方向になっても、金融システムの安定の観点などから遡及的に発行済のものを不適格にするとは思えないが、、、)。
ESGのEnvironmentとSocialは、片方だけよくて、片方はだめ、、、というのは認められない世界なのだ。
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