【じーじは見た】前編:シェルシナリオが凄い⁉️
心はZ世代! 身体は還暦過ぎた昭和人! Z世代応援団のじーじです⁉️
さて、先日、こんな記事👇を投稿したのですが、実際のシェルシナリオとやらを一緒に見てみることにしましょう。
シェルの「エネルギー安全保障シナリオ(Energy Security Scenarios) 」を詳しく見てみることにしましょう。
✅シェルの最新シナリオ
シェルが公表した最新シナリオは、SKY2050(以下では「スカイ」)とArchipelagos(以下では「アーキペラゴス」)という2つのシナリオです。
シェルのシナリオプランニングは50年の歴史があり、非情に洗練された手法だと思います。
スカイは、規範的アプローチによるシナリオと言います。
これは最初に「望ましい未来」を描いて、組織のリーダーが、世の中に対してどのような働きかけをしていけば望ましい未来を達成できるか、 能動的な働きかけの具体策をストーリーに書き込んでいくアプローチです。
アーキペラゴスは、探索的アプローチによるシナリオと呼ばれます。
これは規範的アプローチのように「ありたい未来」を前提にしてそれを実現するシナリオではなく、国連という舞台で地球規模での環境の激変を緩和しようとする「パリ協定」に賛同したことを実現するために企業が取る合理的行動の積上げシナリオです。
私企業が追及するのは、利益の最大化です。個社毎に将来の利益最大化のためのビジョンと経営戦略を立てるのは当然のことです。
企業の価値創造と利潤最大化の実現に向けて、好都合な「望ましい」未来のビジネス 環境をシナリオで描いていったものを探索的アプローチと言うようです。
それはあたかも企業にとっては規範的アプローチです。
最近は収益を上げていても非財務情報の内容が駄目な会社には投資をしないぞと投資家から言われ始め、非財務情報を開示せよという動きがあります。
つまり企業にとっても「望ましい」未来のビジネス環境とは、今の収益実績が良ければ何をしてもいいではなく、地球環境と調和がとれていることが重要視され、その行動を非財務情報として開示することで規範的な行動を取ることが前提になり始めています。
では、スカイとアーキペラゴスの違いとは何なのでしょうか?
✅スカイとアーキペラゴスの違い
どちらのシナリオも目指している方向は同じハズです。でもスカイとアーキペラゴスでは大きく異なる点があるのです。それは実現速度です。
両方のシナリオともに脱炭素化のトレンドは似ていますが、2つの大きな違いは、変化の速さです。
スカイでは、2045年に太陽光が最も重要なエネルギー源となりますが、アーキペラゴスでは2065年です。
次に、効果的な炭素貯蔵に関してもスカイは一貫して速く進みます。両方のシナリオの未来とも化石燃料の需要は減少しますが、スカイでは急激であり、アーキペラゴスではそれほど劇的ではありません。
シェルのシナリオは、将来予測を意図したものではありません。
シェルが説明しているシナリオとは、シェルの戦略やビジネスプランではなく、戦略を開発・検討する際の多くの変数の1つなのです。
最終的に、社会がパリ協定の目標を達成するかどうかは、シェルの制御の外にあり、パリ協定の目標を達成するためには、各国の政府だけが必要な枠組みを作成でき、シェルにはできないのです。
つまり、答えの重要な部分は政府の政策にあるということです。
政府の政策決定によって、技術の進歩が加速し、行動が増幅され、低炭素の選択肢が促進されていくのです。
環境への取り組みや人材育成のことなど、建前や繕いでホームページに自己主張しておけば良かったのに、同じ基準で非財務情報の開示を金融庁が上場企業に義務付けることで、地球環境との調和をパリ協定実現に向けて本音で取り組まざるを得なくなります。
つまり、人を安くこき使って今の収益だけを追求している会社ではなく、社員を人的資本と考えて投資して未来への持続可能性の高い会社になるように、駄目な会社をバレバレにする情報開示をさせることで、給料も上がり、環境にも投資する会社が多数を占めるように変化していくのです。
法律って大切なんですよ。
この辺りの方法論は欧米流をパクらないと日本流では駄目なんです。昭和人の大好きな精神論ではムラの論理に陥ってしまいますからね。
すべての政府は、パリ協定の一環としてNDC(国別貢献)と呼ばれる自国の温室効果ガス削減目標を約束しました。これらは更に野心的な目標へと上方修正が予定されています。
スカイに近づくには、NDCを更に野心的な目標に引き上げていくことが必要であるということを、シェルは、この2つのシナリオを通じて世の中に訴えているのだとじーじは思っています。
✅エネルギー安全保障シナリオの案内動画
これまでの説明を読んでいただいた上で、最後にシェルシナリオの紹介動画を見てください。英語ですが、これまでの説明文を読んでいただいた上で見てもらえれば字幕なしでも何となく訴えが見えてくると思います。5分ほどです。
2つのシナリオがどんなものかがぼんやり見えましたでしょうか?
後編では、もう少しスカイとアーキペラゴスの中味を見てみましょう。
☆☆☆
(感謝)
▼きしゃこく先生のしゃかせん「毎昼12時」でじーじの記事を紹介いただきました。きしゃこく先生、どうもありがとうございます。紹介いただいた記事は、ちょうど今回のシェルシナリオの予告編のような形になりました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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