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ちょっとブレーク:ドリル、ドリル、ドリル!

心はZ世代! 身体は還暦過ぎた昭和人! Z世代応援団のじーじです⁉️

トランプ大統領来ましたね。

トランプ大統領は、優秀なビジネスマンで「勝ち負け」に固執される方です。「WinWin」などないと言い切る方なので、「アメリカファースト」を徹底して米国が勝つことに拘った政策をとってくると思います。

そんなことをしたら物価高で庶民からそっぽを向かれるとの心配もあるでしょうが、そこは「ドリル、ドリル、ドリル(化石燃料を掘りまくれ)」で燃料費を世界で一番安くし、輸入品に関税をかけた分を庶民の所得税や法人税を減税してお返しするといったことをやって、米国さえよければいいという政策にこだわるでしょうね。

トランプさんは、自分が選ばれた理由をよく知っていますから「我さえ良ければいい」と、分断を気に掛けず「自分が死んだ後の地球のことは知らん」ということで、パリ協定からの離脱は既定路線です。

困ったことに、今回は単にパリ協定からの離脱だけでなく、気候変動枠組み条約(UNFCCC:United Nations Framework Convention on Climate Change)からも脱退するとの見方もあるので心配です。

アゼルバイジャンで本日開幕するCOP29は、気候変動枠組み条約締約国会議なので、COP30以降に米国が参加しない懸念も出てきているのです。

どうも大気中のCO2濃度上昇と共に地球が温暖化しているんじゃないのか?との国連の問題提起に呼応して、1992年にブラジル・リオデジャネイロで地球サミット開催が契機となり、1994年に発効された30年の歴史がある条約が気候変動枠組み条約(UNFCCC)です。

COPから米国が離脱すると、温室効果ガス(GHG)の排出削減への気候資金の拠出は停滞するでしょう。

これまでも脱炭素社会づくりにはコストが問題でした。

同じ製品なのに片やカーボンフリーの再エネ100%で作った商品①、もう一方は化石燃料を燃やして作った安い商品②、①も②も同じ商品なのに①が高いとすると、あなたはどちらを買いますか?という話です。

もちろん高くても①を買うという余裕のある方もいるでしょう。

でも、日本は再エネ(太陽光・風力・地熱)コストが欧米に比べて高いという物理的な国土の特徴というハンデに加え、フランスのように原発に依存できない国民感情というハンデを背負っています。

化石燃料を燃やさない世の中をつくるというのは、今の技術では、とてもコストが掛かるのです。だからイノベーションを起こして、そのコストを劇的に下げていくためには脱炭素技術の革新に投資マネーが入っていく必要があるのです。

そのため米国は、インフレ抑制法(脱衣炭素社会のコストが今の化石燃料並みのコストで済むようにインフレを抑制しながら脱炭素社会に向かうための政府支援:ネーミングもセンスがあるよね)で、水素を使って今の化石燃料並みのコストで発電できるようになるまで、水素価格と化石燃料価格の差を補填してあげるよと示すことで革新技術への投資を促進してきました。

投資家も持続可能な地球でないと未来の投資リターンが期待できないのでESG(企業の環境貢献・社会貢献・ガバナンスを評価)投資のための情報開示基準を決めて、投資資金が脱炭素に向かう情報開示ルールを企業に強いてきました。

世界中が脱炭素へ取り組むことで伸びた米国企業の代表格がイーロン・マスクのテスラ(電気自動車EVの製造販売)でした。しかし、最近では、中国勢の低価格EVに押されて、かつての勢いがなくなりました。

ドイツにしても日本同様に自動車産業が屋台骨だったのにEV化によって屋台骨が揺らぎ、国内の雇用維持が難しくなってきており、いろいろな問題が噴出し始めていたので、実はトランプさんの登場で、ホッとしている国も先進国の中には結構いると思いますよ。

各国の国土形状や産業構造、電源構成の違いという事情(多様性)を考慮せずに一律に野心的目標を掲げさせようとしてきたパリ協定でしたが、常に陰謀説や石原伸晃さんじゃないけれど「最後は金目でしょ」ということで、先進国と途上国間の分断を生み、巨額の気候資金の拠出が先進国の重荷になっていました。

気候変動対応資金だけでなく、生物多様性保全資金の拠出も控えています。

COP29を前に日本政府が国連に提出したBTR(パリ協定の実行に関する透明性報告書)によると、日本は真面目なので、2021年と2022年に途上国支援資金に公的資金(つまり我々の税金)を224億ドル($1=150円換算で3兆3,600億円、年間1兆6千8百億円)拠出していたことが分りました。
知らなかったでしょ?

第1回BTR(透明性報告書)和訳より抜粋

これだけの資金を拠出していながら尊敬もされず、逆に日本はしぶしぶ金を出している上に日本企業が途上国で受注して日本企業に資金循環しているだけだと文句を言われ世界でボッチの日本は大変なんです。

トランプさんの登場をこれ幸いに気候変動よりも国内大事(票をくれるのは国民だから)に拍車がかかるのが日本でしょう。

また、無責任な約束ができないので当然バイデン大統領はCOP29を欠席、日本の石破茂首相も特別国会とその後の臨時国会を優先して欠席、中国の習近平主席、オーストラリアのアルバニージー首相やメキシコのシェインバウム大統領もCOP29を欠席するそうです。

政治家自身は22世紀は死んでしまっているので関係ないでしょう。でも22世紀を生きる若者や島しょ国という弱小国にとって地球環境は切実な問題です。

パリ協定は、どうなるんでしょうかねえ?COP29今日開幕です。

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