行進曲『大空』

行進曲「大空」は自衛隊に入隊したら行進の訓練で延々この曲で行進したため、今でも「大空」を聞くと歩調をとってしまう。

私は陸上自衛隊の行進曲といえば「大空」なのである。
「抜刀隊」とか「陸軍分列行進曲」とかで行進したことが私の記憶にない。

無いはずである、戦車乗りは徒歩行進しないからね。
戦車で観閲行進したら行進曲は聞こえないし行進曲は「祝典ギャロップ」だからね。

作曲者の須摩洋朔は自衛隊の一等陸佐であり、旧陸軍の軍楽大尉であった。

戦前は帝国陸軍において軍楽兵の道を歩み、「南方軍軍楽隊隊長」として太平洋戦争(大東亜戦争)終戦を迎えた。
戦後は「日本交響楽団(現:NHK交響楽団)」のトロンボーン奏者を経て、「警察予備隊総隊総監部仮分遣隊」・「保安隊音楽隊」・「陸上自衛隊中央音楽隊」の創設に尽力、これらの初代隊長を務め、また多くの自衛隊制式曲を作曲した。

1951年(昭和26年)に警察予備隊の音楽隊たる「警察予備隊総隊総監部仮分遣隊」(1952年(昭和27年)に「保安隊音楽隊」、1954年(昭和29年)に「陸上自衛隊中央音楽隊」と改称)を創設、これらの初代隊長となる。

陸自では中央音楽隊長として「大空」・「祝典ギャロップ」・栄誉礼冠譜「栄光」(旧制式)・「巡閲の譜」および各種らっぱ譜などを作曲。

「大空」・「祝典ギャロップ」は公式行進曲として観閲式、「巡閲の譜」は自衛隊の制式儀礼曲として栄誉礼、各種らっぱ譜は現在においても自衛隊で広く用いられている。

各種らっぱ譜 は「起床」「点呼」「食事」「会報」「課業(状況)開始」「課業(状況)終了」「消灯(弔銃)」「気をつけ」「休め」等今の自衛隊でも長年使われ自衛官なら知らぬ者はいないラッパで起き、ラッパで食事し、ラッパで国旗掲揚、降下し、ラッパで消灯するのである。

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戦車兵
チップありがとうございます!!無理なさらず御覧頂けたら幸いです。