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公道を走る戦車

戦車が公道を走る。

こういう光景に見慣れていない人は日本には多いのでしょう。

私は幼い頃によく家の前を戦車が走って行ったので全く珍しくも不思議な光景でもなく日常的な風景でした。


しかし、戦車が重くなり道路を壊すとか騒音や振動で木造の田舎家屋にはあまり良くなかったのか公道を走る姿は見られなくなって行きました。


しかし、今でも戦車が走れるように整備された「戦車道」が街中を通る姿で観られる街も存在します。


私もよく通った千歳市のC経路と呼ばれる戦車道は戦車好きが撮影に訪れる地としても有名です。

C経路と言うからにはA経路もB経路も当然ありました。


今となっては歴史に埋もれてしまいましたが・・・。

北海道千歳市にあるこの戦車道のC経路は、総延長約10km、約40トンから50トンもの戦車が移動しても耐えられるような「コンクリート道路」になっていて北海道大演習場から東千歳駐屯地まで自走して行ける戦車道です。

C経路は、1974年から1982年、そして1989年から1991年の間に、約5億円の費用をかけて「C経路整備事業」として整備された。

 北海道千歳市を東西に横断するように作られ、その東側には陸上自衛隊の「北海道大演習場 東千歳地区」、西側には「北海道大演習場 千歳地区」があり、戦車道は演習場の間を自衛隊の車両が移動するために整備された道路である。

戦車道と呼ぶとアニメのガルパンをイメージしてしまう人も多いでしょうが、戦車乗りにとっては昔からこういうコンクリート道を「戦車道」と呼んでいます。

そしてC経路だけでなく戦車道はいたるところに存在し、一般人が観ようと思えば見られる場所にもあるのです。

多分毎日行っても観られるところもあるのですが、そこは秘密です。

コンクリートの道路が戦車道なのは戦車専用という訳じゃないのですが装軌車などの重車輛が頻繁に通行すると道路が壊れて整備が大変なのです。


私が居た頃は過渡期で戦車道を作っている最中でそうでない戦車道は悲惨な状態だったのです。


雨が降ればドロドロで泥濘・・・・、酷いもんでした。

なので戦車がC経路のような駐屯地や演習場外に出る前は必ず戦車は洗車します。

C経路の出入り口の某地区には専門の洗車場があります。

その前は化学防護小隊が来て除染車で戦車を洗車してたこともあったな・・・。

それでも道路が泥で汚れるので必ず掃除をするのです。


演習場にある戦車道も掃除というより整備をよくやります。


演習場の戦車道を通行するのには洗車場はありませんからね。


私が戦車道と聞いて思い出すのは「第一戦車道」と「90メーター道」だな・・・・。

戦車の好きな方を案内した時に90式戦車が通った後に10式戦車がやってきて「さすが戦車道ですねひっきりなしに戦車が通る」と興奮されていました。

戦車を見たいと心底思う人には案内しますよ。

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