財布を拾った
昨夜財布を拾った。
買い物帰りで一旦家へ持ち帰り、買い出しに行って買って来たものを冷蔵庫に入れた。
財布の中身を確認する。
中身を確認したのは、以前財布を拾った時に交番を探してわざわざ届けたのに極めて不愉快な経験をしたからだ。
その時届けた財布の中身は数円しか入っておらず紙幣は入っていなかった。
交番へ届けたが現金が少ないのと、根堀り葉堀り聞かれてまるで現金を抜いたかのような感じだったのと、やたらと私のことを聴かれ調書を取られ時間も物凄くかかり予定していたことが出来なくなってしまったのだ。
なので今回も届けるのに躊躇したのと面倒なのと交番が近くないのと・・・・いろいろ考えたのだ。
コンドームが1つ入っていた。
男のたしなみだね。
なので財布の中身を確認してから届けるが決めようと思ったのだ。
中身には紙幣は全く入っていなかった。
なんか嫌な感じが甦った。
カードはたくさん入っていたがキャッシュカード類は皆無であった。
益々嫌な予感が・・・。
ただ・・・・身分証明書類が入っていた。
それと保険証。
これは届けた方がよかろうと思ったが・・・・気になることが・・・。
保険証の名前と生年月日と身分証明書の名前と生年月日が違うのだ。
益々嫌な感じがした。
それでも身分証明書だけでも返ってきたら私なら嬉しいだろうと思い、とても面倒であったが交番まで行くことにした。
近くないんだよね。
寒い中、交番へ行くと警官2名が居た。
財布を届けに来ましたと言って渡して帰ろうとしたが、いろいろ言って来た。
名前と住所と電話番号を書けと言う。
「善意で届けに来たのにあれこれ言うから財布届けるの嫌なんだよな」と警官に言ってしまった。
「権利を放棄しますか?」と言うので「放棄します」と言うと調書は取らないが名前と住所と電話番号は書けという。
そんなやりとりをしていたら一人の警官が中身を出し小銭を机に並べた。
全部で100円も無かったろう。
落ちていた場所を地図で教えると私が言ったのだが、その地図では落ちていた場所がちょうど切れていた・・・・なんだよこの地図・・・。
それでもこの辺だよと教えた。
金額が少なくカード類も無いとなると「ひょっとしたら中身を抜かれて捨てられていたのかも知れませんね」と警官が言う。
私は「最初からお札とか入ってませんでしたよ、確認しました。事件性がありそうな感じもしたので届けるか躊躇しました」と正直に言った。
「身分証明書の名前と保険証の名前違うんですよね」と指摘すると警官の顔が曇った。
「変でしょう?」と言うと「本当だ変ですね」と言う。
そして「私が何か悪さしていたらわざわざ交番になんか届ませんよ、保険証入っていたから届けた方がいいと思ってわざわざ来たんですから」と言った。
警官は「そうですよね、判りました」と言ったので交番を後にした。
財布を親切に善意で届けても決して「良い事をした」という気持ちより「変に疑われないよな?」って気持ちにさせるから・・・・財布なんて届けたくなくなるんだよな・・・。
現金が一杯入っていたら・・・・なんも心配も無く届けたろうけどね。