戦車カフェ
みなさんは戦車カフェを御存知だろうか?
戦車乗り御用達の戦車乗りの憩いの場所である戦車カフェである。
もちろん戦車乗りだけでなく戦車に関わる者なら一度は行ったことはあるはず。
90式戦車になって74式戦車の装填手がお役御免となり、今まで戦車が停止する度に車長から「装填手、コーヒー」と言われれば熱い美味いコーヒーをいかに迅速に淹れて出すのが任務であったのに・・・そこで彼らは戦車カフェを作ることになった。
74式戦車が消えて、行く場失った装填手達が戦車に乗って鍛えたコーヒーへのこだわりの店である。
私はコーヒーは好きではないが、ここの105mm戦車砲の空包の薬莢入りのチーズケーキは大好物だ。
実物の105mm戦車砲の空包弾も美味しそうだったが、それをモチーフにしたチーズケーキとは最高だね。
円匙(えんぴ、剣先スコップのこと)型のスプーンでほじくりながら食べると美味いんだなこれが。
食事は飯盒にビニールをかけた食器に御飯と中蓋には味噌汁、蓋にはおかずと温食もあれば缶詰の戦闘糧食Ⅰ型の「缶飯」もあれば、パック飯の戦闘糧食Ⅱ型とメニューも豊富なのだ。
私は缶飯の「たくあん」がお勧めだ。
戦車カフェの店は「鉄牛」「白馬」「勝兜」「士魂」など4軒あるが、戦車カフェ士魂はお気に入りの店だ。
どの戦車カフェも天幕に戦車があって神出鬼没なのだ。
入店には合言葉が必要だったりするが戦車乗りなら常識で簡単でまず判らない者はいない。
部外者は判らないだろうがね。
戦車乗りじゃないきっと自衛官も判らないだろう。
そんな戦車乗りのための戦車乗りのためだけの戦車カフェ・・・、OBも懐かしくてよく集まり戦車談義が始まる。
戦車乗りにしか通じない、戦車乗りにしか判らない、戦車乗りの言葉で語り合う戦車の世界がそこにある。
戦車好きなら一度と思うが、おそらく戦車乗りが語る言葉や用語はどんなに戦車好きでも知らないし聴いたこともなく、民間軍事用語が通じない世界なので、会話に入ってしまうと「素人さん?」と正体が直ぐにバレてしまうと、戦車乗りは急に寡黙になってしまうことだろう。
戦車乗りはとても早口で声が大きいのも特徴だ、せっかちでもある。
慣れない人にはお勧めしない。
戦車乗りの憩いの場所、戦車カフェ・・・・最近行ってないな・・・・。
そんな戦車カフェがあったらいいのに・・・・と妄想に耽るのだった。