Panzerfaust Vs KV-1
パンツァーファウストは、第二次世界大戦中のドイツ国防軍が使用した携帯式対戦車擲弾発射器である。
「ファウストパトローネ(Faustpatrone, 「拳の弾薬」)」とも呼ばれた。
パンツァーファウストの弾頭は飛翔速度が低いために弾道が山型を描き命中精度が低く、実戦での使用に当たってはできるだけ近距離から発射したり複数の射手が同時に同じ目標を狙うことで補うことが指示されていた。
後方爆風による危険性は他のロケットランチャーや無反動砲同様に存在し、マニュアルでは射撃時に後方10m以内に入らないよう指示されていた。
例えば伏せ撃ちの場合、真後ろに脚があると火傷を負うことになるため、体を捻るように構える必要があった。
パンツァーファウストは初期の小型弾頭の「クライン」では約140mm、後の型は約200mmの装甲板を貫徹する能力を持ち、当時の連合国軍の全ての戦車を撃破可能だった。
そして、大戦後半のあらゆる戦線で用いられ、特に歩兵の支援の無い戦車にとっては脅威となる存在であった。
KV-1は、第二次世界大戦期のソ連軍の重戦車(45トン級)である。
1939年に開発され、第二次世界大戦初期から中期にかけてT-34中戦車と共にソ連軍機甲部隊の中核をなした。
76.2mm砲を装備し、当時としては破格の重装甲を誇った。
独ソ戦当初、ドイツ軍の戦車や対戦車砲から放たれる砲弾をことごとく跳ね返し、彼らをして「怪物」と言わしめた。
その一方、トランスミッションや砲の照準装置などの機械的信頼性、品質の低さはきわめて深刻であった(操縦手はハンマーでシフトレバーをたたいてギアチェンジすることもあった)。
このため長時間の作戦行動では操縦手の疲労が甚だしく、補助操縦手兼整備手が乗り込んでいたほどだった。
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