映画「戦争と人間」永田軍務局長斬殺事件と2.26事件
監督は左翼の山本薩夫。
五味川純平の同名大河小説『戦争と人間』の映画化作品で、日本映画としては同じく五味川の小説を映画化した『人間の條件』の9時間31分に次ぐ9時間23分の長さを誇る、日活製作による戦争大河超大作である。
動画の「永田軍務局長刺殺事件」である相沢事件は、日本で発生した暗殺事件。
1935年8月12日、相沢三郎陸軍歩兵中佐(陸軍士官学校第22期)が、軍務局長永田鉄山少将(陸士第16期首席、陸軍大学校第23期恩賜)を陸軍省において白昼斬殺した事件である。被害者側の名前から、永田事件、永田斬殺事件とも言う。
陸軍内における皇道派と統制派の内紛の末に起こった事件であり、翌年2月の二・二六事件に繋がった出来事の一つである。
8月12日午前9時30分頃陸軍省に到り、相沢が一番尊敬していた整備局長山岡重厚中将(陸士第15期、陸大第24期)を訪ね、談話中に給仕を通して永田少将の在室を確かめた後、午前9時45分頃、軍務局長室に闖入して直ちに軍刀を抜いて永田に切りかかった。
室内にいた東京憲兵隊長・新見英夫大佐が永田をかばったが、右手を切られて重傷。
そのまま相沢は永田に切り付け、次いで背中から刺突を加えて殺害した。
その間、兵務課長・山田長三郎大佐は室内から脱出している。
山田大佐は事件から約2ヶ月後の10月5日に「不徳の致すところ」という遺書を残し、自宅で自決した。
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