怪談「窓の隙間から覗く者」

北海道の札幌にある住宅街のマンションの５階に住むO氏は一人暮らしである。

怪談本を読むのが好きだった。
最近じゃYouTubeで怪談を聴ける時代だが、O氏は怪談本が好きで、中山市朗先生、西浦和也さん、田辺青蛙さんの怪談をよく読む。

そのほかには怪談本が部屋にたくさんあった。

深夜、怪談本を読み怖がっていると、目がカーテン越しの窓へ目が行った。

カーテンの隙間の窓に何か見える・・・・「なんだろう・・・」

窓の外は隣の家の屋根かちょっと離れた所のマンションが見えるが、窓に何か見えるのは・・・・おかしい・・・。

じーーーっと何気なく気になって見ていると・・・白っぽい顔のような・・・。

「あっ!！」と思わず声を上げたO氏。

青白いと言うか白い顔が窓から部屋の中を覗いていたのだ。
ここは５階・・・・居るはずのない所から覗いている・・・。

怖かったが窓のカーテンをシャーっと開けると白い顔が暗闇に浮いている。

そして「見ていたよ」と一言、ニヤリと笑い消えた。

あなたの部屋の窓を・・・いませんか?カーテンの隙間から覗いている白い顔が・・・。