16式機動戦闘車
16式機動戦闘車は戦車ではない。
装輪戦車でも無い、そこ大事。
自衛隊では16MCVと呼ぶ。
「キドセン」なんて呼ぶのはマニアくらいだ。
105mm戦車砲を装備し機甲科隊員が乗っているので「戦車」と思っている人が多いようだが「装輪装甲車」の区分だ。
しつこいようだが戦車ではない、「機動戦闘車」であって戦車の名称じゃないことは実際の運用や能力がそうだからである。
戦車のような装甲が無い、74式戦車と同じ105mm戦車砲を装備しているが戦車砲があるから戦車という訳じゃない。
「機動」の名が付くが、舗装された道路、整備された道路は迅速に戦車より早く走って行ける・・・・・が機動力って平時は大丈夫でも有事に道路が破壊され、民間の車が道路に放置され進めない状況や、雪が降り除雪もしていない積雪の中でも難なく進めるのが機動力で、悪条件ては進めないのでは機動力があるとは言えない。
例え装輪戦車だとしても、戦車として運用したら全く役に立たないだろう。
装甲が薄いのだから、対戦車ミサイルジャベリンじゃなくても対戦車火器の餌食になるのは当然で、ウクライナでも背に腹には代えられず装輪戦車を戦車として戦場で運用したらあっと言う間に全滅してしまった。
戦車のようなものとして戦車なんて言っていたらそういう悲惨な運命になる。
だから決して戦車とは言ってはならないのだ。
戦車と形が似ていれば戦車なんて論法は戦場ではなんの意味もなさないのだから。
そう思うと機動戦闘車って・・・・・・と思ってしまう。
例えば重火力を持たないゲリラ戦討伐、都市部でのテロや軽火器しか持っていない敵に対しては有用だろうと思う。
重装備の軍隊相手だと・・・・どうだろうね。
偵察戦闘大隊に配備されているから威力偵察に・・・なんて言うのは・・怖い話だね。
即応機動連隊にも機動戦闘車中隊がある。
普通科連隊の頃は戦車部隊の配属を受けて戦闘団として編成されていたものが、平時から同部隊で他職種混合になって最初から機動戦闘車が連隊に配備されているのが即応機動連隊「即機連」である。
なので従来のように有事の際でも戦車部隊の配属は無い。
そのために戦車部隊を縮小したり廃止したり戦車を削減してしまったからね。
戦車の代わりなのかそうでないのかは判らぬが・・・。
ウクライナの戦訓を見て、戦車の重要性を考え見直さないと戦車じゃない機動戦闘車を戦車の代用品として使って悲惨なことにならないようにして貰いたい。
「戦争反対、戦争絶対ダメ」有事なんて無い、戦争なんて起きる訳がない憲法九条があるんだからなんて平和ボケを言っていると「こいつらちょろい一発かましたら降伏するべ」と舐められたらロシアがウクライナに攻め込んだように否応なしに戦争になったりする。
台湾を虎視眈々と狙う中国共産党を見ても、台湾が自国で侵攻を受けないように軍事力が無ければとっくに中国の軍事侵攻を受けていただろう。
戦争はやりたくなくても絶対戦争反対でも侵略されて起きることがあるのが戦争なのだ。
何も悪い事をしていなくても、言いがかりを付けて悪だと決めつけ大義名分を捏造してでも起きる。
戦争しないため、させないため、抑止力としての軍事力は絶対に必要で経済的にコストがかかるからと削減なんてしていたら、「こいつらちょろい」と侵略される。
日本に戦車があれば、敵も易々と戦争は仕掛けて来ないだろう。
だが・・・戦車もどきの機動戦闘車なら「やれる」と思わせてしまうくらいならと思うのである。
いいたいことは山ほどあるが、これくらいにしよう。
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