ラーメン好きのひとり言「とある味噌ラーメン専門店のラーメン」
ラーメン好きだが、持病もあって食事制限もあって大好きなラーメンがなかなか食べられなくなっている。
美味しい物は毒だ、ラーメンは高カロリーの猛毒だからね。
なのでラーメンの回想記とも言えるものなのですが・・・このラーメンは今年の8月頃の話です。
札幌護国神社へ参拝し、境内にある戦没者の各慰霊碑に一つ一つ手を合わせお参りした。
その中にメレヨン島の慰霊碑があり、戦闘で亡くなるより餓死者がかなり出た島の慰霊碑であった。
参拝後、徒歩で隣接する中島公園を通ると北海道文学館があり、なんと「メレヨン島展」が開催されていた。
メレヨン島から生還した方が描かれた絵を展示していた。
さっそく入場券を買って見学した。
「餓死」戦時中は戦闘で戦死するより餓死する兵隊が多かったのも事実だ。
最前線から生還した水木しげる先生は「餓死した兵隊が一番可哀想だ」と言っていたのをよく覚えている。
展示の中で画を描いた歩兵砲小隊長へ餓死して亡くなる前に「母には餓死したとは伝えないで下さい」と最後に言い残して亡くなった部下の画が印象的であった。
亡くなると身体に巣くっていた虱やダニが身体から出て行く・・・。
なんとも言えない気分になった・・・。
てくてく繁華街の方へ歩く、腹減った・・・すすきのを通り過ぎ狸小路へ向かう。
目当ては塩ラーメンが美味しいラーメン屋だ。
猛暑の中やっと到着したら「本日完売」の札が・・・マジか・・・。
どうしたもんか・・・・ここへ来るまですすきのの繁華街を通って来たのだが一つ気になった店があった。
超有名ラーメンチェーン店の味噌ラーメン専門店があったのだ。
私はそのチェーンラーメンは店の前を通るだけで臭いので敬遠していたが、味噌ラーメンの本場札幌の大繁華街で営業している味噌ラーメン店はよほど自信があるのだろうと興味をもったのだ。
狸小路からUターンしてまた暑い中を歩く・・・腹減った・・・混んでいたら嫌だな・・などと思いながら向かった。
店は空いていた、誰も客はいない。
こんな繁華街で観光客もいっぱいなのに客がいない?
券売機でたくさんある種類の味噌ラーメンを選び押す。
疲れた・・・空いているなら直ぐに食べられるなとも思った。
ラーメンが来た、一口すする。
しょっぱい。
すげーしょっぱい。
塩多過ぎ?こんなラーメン出していいの?
ラーメンは猛毒だ、しかしこれは本当に猛毒だ!!!
残して帰ろう・・・・・・・・・・。
餓死したメレヨン島の将兵を思えば御馳走じゃないかと私の脳内にささやく声だ・・・。
そうだ、猛毒でも食えるだけマシ、餓死した兵隊さんを思えばこのくらい・・・完食した。
吐きそうだったが、笑顔で御馳走様と言って店を出た。
食うことは戦いだと再認識した真夏のすすきのでの出来事であった。