映画「遠すぎた橋」より英軍戦車隊による「ガーデン作戦」

『遠すぎた橋』は、1977年に公開されたイギリス・アメリカ合衆国合作の戦争映画。

第二次世界大戦後期に行われた連合軍の空挺作戦であるマーケット・ガーデン作戦を題材にしている。

この作戦は、3個空挺師団と1個空挺旅団が敵中深く降下し、ベルギー・オランダ間の5つの橋、ソン橋、フェーヘル橋、グラーブ橋、ナイメーヘン橋、アーンエム橋を占領、橋頭堡を築くことで機甲軍団が駆け抜けて、一気にライン河を渡りオランダを解放。
ドイツの喉元にクサビを打ち込んでベルリンに侵攻し、クリスマスまでには戦争を終らせるという思惑だった。

動画のシーンの戦史的な解説

ガーデン作戦として英陸軍の地上部隊は、午後13:30ごろに「マーケット作戦」開始の報告を受けると、午後14:15分きっかりに「ガーデン作戦」開始を命じ、350門ものQF 25ポンド砲に支援砲撃開始を命じ、戦車部隊にはクロマツの林を北に向かって走る1本道での前進を命じた。

M4中戦車の戦車隊は時速約13kmでノロノロと進んだが、その先頭の戦車の先90mの場所に25ポンド砲弾が次々と着弾し、イギリス軍戦車隊は弾幕に先導されて進撃しているようであった。

やがてベルギー国境を超えてオランダ国内に突入したときに、両脇の森林に巧みに隠されて砲兵弾幕から生き延びたドイツ軍の対戦車砲が砲門を開いた。

ドイツ軍はわざと最初の数台が目の前を通過した後に砲撃を開始したので、車列の途中を砲撃されたイギリス軍は大混乱に陥り、たちまち3輌の戦車が撃破され、6輌が戦闘不能となって1本道を塞いでしまった。

進撃する戦車隊には上空に絶え間なく8機ずつの戦闘爆撃機が援護についていたが、地上から支援を要請し、ホーカー タイフーンが急降下して森林にロケット弾を撃ち込んだ。

タイフーンが対戦車陣地を制圧しているうちに、地上部隊は擱座している戦車を押しのけて前進を開始した。

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戦車兵
チップありがとうございます!!無理なさらず御覧頂けたら幸いです。