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20年ぶりくらいに「柳生忍法帖」を読む。抜群の面白さだぁ〜❗️


【20年ぶり?  「柳生忍法帖」と再会】

姉が宝塚好きでして。
宝塚が山田風太郎の「柳生忍法帖」を舞台化。
姉はその舞台を観て、それに合わせて小説も買って読んだとのこと。
でも、舞台とは違って、グロさとエロさも満載なので、
もう読むことは無いだろう、
となって、貰い受けることとなりました。

ということで、20年ぶりくらいの再読となったワケです。
改めて読むと、もう色々と忘れているおかげで(?)、
実に新鮮に楽しめた!!

【縛りの設定がいい】

どんなお話か、というと。本の裏表紙の説明です。
「会津大名、加藤明成は淫虐の魔王ともいうべき暗君だった。諫言の末、主家を見限った堀主水は妖異壮絶の武術を持つ、会津七本槍を差し向けられ、一族郎党を惨殺されてしまう。唯一生き残ったのは、か弱き7人の女。父や夫の仇討ちを誓う女たちは、剣豪・柳生柳生十兵衛の助けを借り、命懸けの特訓を始める。奔放無頼な十兵衛も陰ながら援護し、悪鬼の如き敵を討ち果たすべく壮絶な闘いを挑む!十兵衛三部作の記念すべき第一作。」

1964年に刊行されたという本書。
色褪せない魅力が満載。
講談調と言うべきか、漢文の要素があると言うのか、
山田さんの文章のリズムと格調が堪らなく魅力的なんですよ。
悪役たちの特殊能力も、アイディア満載。
グロさとエロさも満載なのですが、
十兵衛が放つ爽やかさとユーモアのためなのか、相殺されている感もあります。
仇を討つのは女たちで、強敵相手でも、十兵衛は直接手を出してはならない、
という「縛り」が良いんだなぁ。
こういう、「縛り」とか「規定」の設定って、大事ですよね。
本当に面白くなります。

【魅力的なキャラクターたちが次々と】

十兵衛だけでなく、7人の女たちのキャラクターも、それぞれ良いです。
敵役の会津七本槍という、拳法の達人、鞭の使い手、特殊な霞網の使い手、
長い槍の名手、片腕の剣豪、巨大な猛犬を操る男、鎖鎌の達人などという
メンバーも、工夫されていますねー。
七本槍の親玉たる、芦名銅伯と、その娘おゆらも際立ったキャラでした。
そこに千姫だの沢庵和尚だの天海僧正だの、といった実在していただろう人物たちが絡み合って、この敵討ちの物語を動かしていくのです。

個人的には、沢庵和尚の配下というのか、お坊さんたちの活躍が印象的でした。
なんか、泣きそうにさえ、なりましたね…。

【風太郎さんの忍法にかかる】

20年前くらいに読んだ時は、もう次々と山田風太郎作品を読み漁ったものです。
忍法帖だけでなく、明治ものや室町ものも面白かった。
「能がタイムマシーンになる」
って、そんなアイディア、どこから湧いてくるのか??

で、電車の中などで風太郎作品を読んでると危険なんですよね。
あまりに夢中になりすぎて、
「忍法・駅飛ばし」にかかって、
目的の駅を過ぎていた、なんてことが何度も何度もありました💦
父が入院して、看病というか、近くにいなくてはならなかった時も、
風太郎作品が共にいて、とても助かった記憶があります。
(何しろ「時間泥棒」的に、時がアッという間に過ぎるので)

それにしても面白かった〜!!
何かの機会に、是非、ご一読ください。抜群の面白さですよ〜!!



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Takashi Hashiwaki
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