【講義:開業の経営学】#4 時間の使い方4種類
はり師、きゅう師、日野さとしです。
私が行っているはりきゅう学校での講義「開業の経営学」では、開業に対する不安を取り除く。とか、開業者マインドを身につける。といった事に取り組んでいます。
今回も講義の一部を紹介します。
今回の話は、「時間の使い方4種類」。
皆さんも〝時間〟の使い方について考えたことがあるかと思います。
今回は、それを4種類にわけて、言語化していきます。
これは「時間管理マトリクス」という有名な考え方ですので、知っている方も多いかもしれないですね。
では、いきましょう!
【〝時間〟の種類4象限】
「時間の使い方」には4種類あると言われています。
まずはその4種類について図解していきます。
上の図は〝時間〟をA・B・C・Dの4象限にわけており、
縦の線が時間の「重要度」で、上に行くほど「重要度が高い」。
下に行くほど「重要度が低い」。
横の線が時間の「緊急度」で、右に行くほど「緊急度が高い」。
反対に左に行くほど「緊急度が低い」。
と考えてください。
そうすると、
A・B・C・Dはそれぞれ以下の特徴になります。
【時間管理マトリクス】
これは、作家・コンサルタントのスティーブン・R・コヴィーが提唱した時間に関する考え方です。
彼の書籍「7つの習慣」の中で取り上げられていますので、ご存じの方も多いかも知れません。
この「時間管理マトリクス」に、普段の生活における時間の使い方を当てはめると以下のようになります。
4つの象限に入る事柄とその特徴を、
順に見ていきましょう。
【時間の使い方について考えてみた】
既述した「〝時間〟の種類4象限」をもとに、研修生の皆さんと、この4象限に入る1日の中で時間を割いているコト(仕事や普段やっていること何でも良い)を考えてみました。
それぞれどんな時間の使い方が出てきたでしょうか?
〝A〟の「重要度が高くて、緊急度が低い」領域は、
開業している場合だと、
治療院理念や今後の方向性、集客戦略、営業の方法を考える、など。
もちろん、ある疾患に対する治療法の勉強も出てきました。
鍼灸学生の場合だと、少し先の国家試験の勉強、開業準備などでしょうか。
中には面白い意見もありましたよ。
それは、
『子ども達の食糧を買うこと』
この意見を出してくれた研修生曰く、
「子どもは急にあれ食べたい、これ食べたい、と言い出すから、それに備えとかないと。」
との事でした😊
でもこれ、すごく大切な発想なんです。
これについての解説は後述するとして、次に、
〝B〟の「重要度が高くて、緊急度が高い」領域を見ていきます。
開業している方でしたら、日々の臨床になりますかね。
学生さんだと、明日ある学校の試験。とかになるのではと思います。
その他、急に入ってきた大事なコトはここに入りますよね。
次は、
〝C〟の「重要度が低くて、緊急度が高い」領域を考えました。
ここに入るコトってあまり出てきませんでした。。。
「重要度が低いのに、緊急度が高い」って、その存在について普段さぼってたか、忘れててあわてて思い出したから緊急度が高くなっちゃった、という結果なような気がします。
強いて言うなら、急に誘われた、なかなか断りづらい飲み会とかでしょうか。
何が入るか思い付いた方、教えてください。笑
最後は、
〝D〟の「重要度が低くて、緊急度が低い」領域についてです。
これは簡単に、たくさん??出てきましたよ(笑)
テレビをぼーっと見たり、SNSをなんとなく見るとか、、
〝時間〟の使い方について改めて考えてみると、色々な発見が出てきますね。
これを読んでいる皆さんはどの様な「時間の使い方」をしていますか?
【〝生産性〟を意識する】
ここまで考えてきて見えてくるのが、〝時間〟の種類4象限には、2パターンの特徴に分けられるということです。
それは、
結論から言うと、〝生産性〟のある時間の使い方は「A」と「B」。
逆に〝生産性〟がないのは「C」と「D」に入る行動です。
さらに、「A」「B」「C」「D」の中で1番重要な時間の使い方は「A」です。
それはなぜか。
〝生産性〟のある時間の使い方は「A」と「B」だと言いましたが、さらに「A」の行動は「B」につながっているからなんです。
例えると、
もちろん「B」の行動は大切なんですが、そればかりに時間を費やしていると次の作物が育たないので、やがてジリ貧になっていきます。
つまり、時間をうまくコントロールして、「A」に入るような『生産性のある時間の使い方』を創り出す必要があります。
【Googleに学ぶ時間活用法】
ちなみにあの有名なGoogleには「20%ルール」というのがあります。
「20%ルール」って何かと言うと、日常の業務から離れてイノベーティブなアイディアを創出することが目的で、業務時間の20%を自分の担当業務以外のことに費やすことに取り組んでいます。
このルールによって、
実際にGメールやグーグルトークなどのプロダクトが生み出されたそうです。
Googleって「ネット検索」の会社で知られてますが、「エネルギーや環境問題」「自然災害への対処」「公共交通網の改善」など他にも色々と、一見事業に直接関係の無さそうな活動にも取り組んでいます。
これも既述した「20%ルール」を行ってるから、なんじゃないかなと思います。
「20%ルール」はまさに「A」の、「重要度が高く、緊急度が低い」行動、つまり〝生産性のある時間の使い方〟ですね!
【意識チェンジで〝生産性〟を高める】
ところで、
「C」と「D」に入るような行動は生産性が無いと言ったんですが、「生産性に繋げる意識」を持って行動してみると、「A」に入る行動になり得ます。
例えば、
特に情報のインプットは、アウトプット先を明確にしてから行うことで、時間を無駄なく効率よく使うことが出来ます。
〝時間〟は有限なので、
以上のことを意識して過ごしてみてはいかがでしょうか?
ここで既述した、スティーブン・R・コヴィーの著書『7つの習慣』をご紹介しておきます☟
『7つの習慣』をイラストとレッスン形式で優しく説明してる書籍もありますのでぜひ☟
また、〝時間〟の大切さを小学生に教える、故:日野原 重明先生の絵本も勉強になります。
私も講義で紹介しました☟
以上、今回は「〝時間〟の使い方4種類」でしたー!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
では、一緒に頑張っていきましょう!