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独立開業のために大切にしたこと
~鍼灸学校での講義~
こんにちは。鍼灸師の日野さとしです。
今回の話は、タイトルにあるように「独立開業のために大切にしたこと」。
治療院や、お店の開業に必要なコトは? と聞かれると、
よく言われるのが、「①人 ②技術 ③モノ ④金 ⑤場所」。
僕は、この5つとともに考えないといけない大切なことは、
〝時間〟だと思っています。
では、5つの中でどれに一番〝時間〟を使うべきか??
結論から言うと 『①〝人〟』です。
今回は、
前半で『なぜ〝人〟に時間を使うべきなのか』
後半で『具体的にやってきた3つのこと』
をテーマに語ります。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42716754/picture_pc_f50f18c186b37ef4ca77a03260cb6762.jpg?width=1200)
【1】なぜ〝人〟に時間を使うべきなのか
鍼灸学校の生徒さんに「開業に必要なことは?」と聞くと、
多い答えが「技術」なんですよね。その次は「お金」。
確かにその通りでわかるんですが、もっと大切なこと、それは
『時間の使い方』です。
そして〝人〟に対して『時間』を使うのが一番大切です。
それはなぜか、、『人=人間関係の構築には時間がかかる』し、
『技術もお金も「人」からいただくもの』だからです。
もっと深堀り解説をするために、開業に必要な5つのコトを因数分解してみました。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42713702/picture_pc_406a77393e4c6dfba0ca0ad58ae17984.png?width=1200)
◆開業に必要なコト1つ目〝人〟
〝人〟は自分でもあり、治療院でいえば患者。飲食店でいえば顧客。
開業する前、した後も患者(顧客)を探しつづける必要があります。
そして患者(顧客)になってくれた人が「紹介者」となり次の患者とのつながりを創ってくれます。
でもこれ、時間がかかりますよね( ;∀;)
だから、〝人〟に対して『時間』を使うことが大切なんです。
◆開業に必要なコト2つ目〝技術〟
〝技術〟には「治療技術」・「コミュニケーション力」・「知識」・「情報」などがあります。
これらの〝技術〟を得るためにも〝人〟は欠かせません。
「治療技術」や「知識」は、治療家の先生から教わることができますが、
ぼくが思うに「治療技術」を向上させる一番の方法は、
『患者=〝人〟を治療させていただく』
と思っています。
人間、インプットする時よりアウトプットする時の方がだんぜん身に付きますから。(どんどん治療していってください!)
あっ、ちなみに治療家の先生も=〝人〟ですね。
◆開業に必要なコト3つ目〝モノ〟
〝モノ〟は鍼灸院の場合、治療道具やベッド・タオル類などになるかな?
これらは〝お金〟があれば購入できますが、〝お金〟も結局〝人〟からいただいたもの。
ちなみにぼくは開業当時、ベッドなどは治療家の先生からいただいたモノばかりです(^^)
必ず〝人〟が関わっていますね。
もう一度先ほどの図を載せておきます。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42716842/picture_pc_5234ef18d4b088cbcea91279c16b414b.png?width=1200)
◆開業に必要なコト4つ目〝お金〟
みなさん正直これが一番気になるところだと思います。
開業・経営に必要な〝お金〟を挙げると、
「開業費」・「運営費」・「活動費」、そして「生活費」でしょうか。
どれをとっても、〝人〟との関係は欠かせないです。
ぼくは「開業費」・「運営費」・「活動費」などを創業補助金で賄おうとしたのですが、受理されませんでした( ;∀;)
ですが、開業を応援してくれた〝人〟たちが「治療チケット」を購入していただいたことで、開業費などを捻出することができました。
本当に助かりました。感謝しかないです。。。
それまで築いてきた人間関係、そして信頼関係の構築があったからだと思います。
◆開業に必要なコト5つ目〝場所〟
〝場所〟には「店舗(治療院)」・「コミュニティ」・「NET」などが考えられます。
ぼくは開業準備の時、店舗探しに一番苦労しました。
テナントだと資金が足りないし、
(敷金がだいたい6~8か月分)
アパートだとオーナーがなかなかOKしてくれない。
(自分の交渉不足かもしれませんが…)
結局どうなったかというと、同じ不動産会社に何度も通って相談を重ねていくうちに、担当の人とすごく仲良くなって、担当者がオーナーに熱く交渉してくれたみたいです(笑) いや、感謝しかないです。
これも「人間関係の構築」になってたんですよね。
今ではその担当者とオーナーは、うちの患者さんです(笑)本当に感謝!
余談ですが、ぼくは〝場所〟探しに2年以上費やしました ( ;'∀')
もっと早く担当者と仲良くなればよかったー(笑)
「コミュニティ」に関しては、ぼくの知人鍼灸師の話をします。
彼女も治療をする〝場所〟を持ってなかったんですが、彼女を応援する知り合いが家の一室を貸してくれたそうです。
そこで地道に「コミュニティ」を築き、そこでも彼女の「応援者」と出会い、新たな〝場所〟を紹介してくれ、開業に至りました。
彼女になぜそこまで「応援者」がついたのか、それは
〝彼女が『理念』を語っていた。〟
これに尽きると思います。
『理念』について語った記事もありますので、こちらもあわせてどうぞ。
〝理念ってなに!?〟
https://note.com/hinosatoharikyu/n/nf55ef06ac783
そして今は「NET」で「コミュニティ」を築くという方法もありますよね。
SNSで築いた「コミュニティ」で〝場所〟を探すこともできるし、
クラウドファンディングを使って「開業費」などを募ることもできる。
でもこれこそ、
『〝人〟=信頼関係の構築』が必要になってきます。
オンラインでの信頼関係の構築は、オフラインのそれに比べてまだまだ敷居が高いですから。より細部への配慮が必要になりますよね。
ホリエモンこと堀江貴文さんは、
「お金は信頼を数値化したもの」
だとよく話しています。
まさにその通りだと思います。
以上が、ぼくが考える開業に必要な5つのコトの分解でした。
【2】具体的にやってきた3つのこと
次は、じゃあ〝人〟に時間をかけるって、何をやってきたの?
というお話です。
具体的にやってきた3つは、
①人に会う
②資格(はり師・きゅう師)を取る or 開業する旨を話す
③〝理念〟を話す
【〝人〟に時間を使ったこと①つ目】
①人に会う
ぼくはとにかく人に会ってきました。
鍼灸師は特に(業界の)身内、鍼灸の先生などに会いに行く傾向があります。
それも勉強になって良いんですが、それ以上に、家族・親戚・友人知人などなど、
他業界の人たちとどんどん会ってください。
とにかく人と会わないことには何も始まりませんから。
【〝人〟に時間を使ったこと②つ目】
② 資格(はり師・きゅう師)を取るor開業する旨を話す
人と会って何をすればいいかと言うと、
学生さんなら「資格を取るために勉強している」ということ
卒後者なら「開業を目指している」ということ
これをたくさんの人に話してください。
もちろん、学生さんで開業を目指しているなら、「開業も視野に入れて活動している」というところまで話したほうがいいですね。
〝人〟は何気に聞いたことが残っているので、話したことが後に活きる
『伏線』になります。
話をした相手本人でなくても、その人の家族や知人を紹介してくれるきっかけになることが経験上、多いです。
【〝人〟に時間を使ったこと③つ目】
③〝理念〟を話す
〝人〟に話すときにぜひ入れてほしいのが、
あなたの〝理念〟です。
〝理念〟とは、以前の記事で語ったんですが、
『「自分の事業」を通して実現したい未来』
です。
ぼくの場合、治療院の〝理念〟は2つあって、
1つ目は、
『「鍼灸治療」を通して、ミライの健康を創る』
2つ目は、
『「鍼灸治療」を通して、要介護になっても楽しく暮らせる街を創る』
です。
これを熱く語りました。
(あつ苦しいなァ、、と思われても気にしません(笑))
じゃあなぜ〝理念〟を話すのかというと、
いろいろ理由はあるんですが一言でいうと、
〝理念〟を支持・共感してくれる〝人〟が応援者になる。
からです。
そして応援者になってくれた〝人〟が、〝人〟をよんできてくれます。
応援者に対して真摯に治療をすること、そして〝理念〟を実現していくことが、恩返しになっていきます。
治療院経営は、この繰り返しですね。
最後に、〝時間〟の種類について図解します。
もう少しお付き合いくださいね(笑)
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/42713620/picture_pc_f5f39187017c93c9d9d4a6b85eb0e1fa.png?width=1200)
上の図は〝時間〟をA・B・C・Dの4象限にわけています。
A・B・C・Dはそれぞれ以下の特徴があります。
A:緊急度が高く、重要度が高い
B:緊急度が低く、重要度が高い
C:緊急度が高く、重要度が低い
D:緊急度が低く、重要度が低い
これ有名な話なのですが、
A・B・C・Dのうち、どの象限に入る時間が一番大切でしょうか?
結論からいうと、
〝B:緊急度が低く、重要度が高い〟です。
〝B〟の特徴を深堀りすると、
緊急度が低いわりに重要度が高い。
しかも時間がかかります。
そして突然〝A:緊急度が高く、重要度が高い〟になる場合があるので要注意です。
今回の話で語ってきた
〝人〟というのは〝B〟の象限に入ります。
ちなみに〝技術〟も〝B〟。
これを聞くと〝人〟・〝技術〟を日頃から鍛錬しておくことが必須なのがわかりますね。
人の多くは、〝C(例えば:日々の仕事)〟や〝D(例えば:雑務)〟に時間と労力をかける(追われる)ことがほとんどです。
本当に大切な〝B〟を後回しにしてしまった結果、
突然やってきた〝A〟に対応できず、後悔してしまう(( ;∀;))
これ、試験勉強にも通じませんか!?( ;∀;)
日頃の勉強や仕事に対して、4つのうちどの象限に入るかを意識するのもいいかも知れませんね!
最後までお読みいただきありがとうございます。
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