狼の瞳に落ちる夕陽
その日、私はひたすら走っていた。
陽が落ちる前に店につかなくてはならない。
なのに、どうして着かないの!?
完全に乗り換えをミスっている。
東林間って遠いのね。
渋谷打ち合わせでも横浜に宿とったり、箱根に宿とったりするからね。巣鴨も実は遠いんだよね。もう東京自体が遠いから、距離感がまったくわからない。横浜も東京なら、埼玉も東京だよ!関東は全域東京って呼ぶよ!東京の人も福岡から来ましたというと「九州から来たんだね」とおおくくりしてくるよ。
それにしても東林間、人形町からは一本で行ける算段だったのよ!
ところが、もの凄い乗り換えをすることになってしまった。
目指す場所はナツメヒロさん。
いつも素敵なテーマの作家展があってる。今回はオオカミ展だ!
しかもメインの一番大きなオオカミのぬいぐるみは、夕暮れときになると、その瞳に夕焼けを映して、この世の者とも思えぬオレンジ色の輝きを放つと言う!
それ、どんなジブリ!!
というわけで、必死に夕焼けを目指して走ったわけですが――
東京の日の入りが早くて、全然間に合いませんでした。
ダメだったな顔のオオカミさん。
また来いやとのっそり。
こんなカップルオオカミもいたのよ。オオカミ好きにはパーラダイス!!
ええ、方向音痴は乗り換えも難しいのです。
今日はしこしこと行き先々の場所の地図をコピーしてました。前もってグーグルアースで場所もシミュレーション。それでも迷うときは迷う!コピーした紙をぐるぐるまわしても、目指す目標物が見えなければアウトだ。
とりあえず、ノベルジャム前の納品は全部終えた!
だが、まだ用意は今からで~す♪
5時には出なくちゃ。
さて、この日から一年、このときの体験がもとになった小説をノベルジャム2019で作りました。ぜひご覧くださいませ。