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百物語66話目「同じ名前の人」(実話怪談)
冒頭は先日福岡PARCOであったムー40周年展に来福してくださった三上編集長とのツーショット写真。
ヒストリーチャンネルの「古代の宇宙人」ヘビーユーザーとしては、憧れの人だ。キャー、うれしー!!
さて、日野光里は高校に入ってからのペンネームだ。すでに旧姓よりも結婚期間中の姓よりも長く私と寄り添ってくれている。
「光里」で「ひかり」と呼ぶんだけど、旧姓に合わせるには、里をつけた方が、とてもいい運勢らしく、無理くりに付け足された里だ。妹も同じ字画である。
高校になってからは、月野光里、星野光里、光里と戯曲、小説、ショートショート、ポエムとでは使い分けてたりしてた。もう、面倒だから、今は日野光里統一なんだだけど。福岡の県産米も「ひのひかり」だから、最近はそれで覚えてもらう。ちなみに俳句だと、腰光里となる。
今でこそ、ちょこちょこ見かける名前だが、私が生まれた50年ほど前は、まだこの名前は珍しかった。
名前が珍しいおかげで、よく覚えてもらえていて、お得なこともある。たとえばこの記事のとか。
初めて同じ漢字の名前を見たのは、イラクの人質になった日本人家族の中の女の子だった。
そして、高校時代、立て続けに私の名前を見たと言われたことがある。
「光里ちゃん、この前、初めて光里ちゃんと、同じ漢字の人を見たよ」
「ああ、それ葬式でやろ?」
「うん。葬式の看板で」
その数日前に、別の友達から同じことを言われていたのだ。しかも光里という名前の人が死んだという葬式案内の看板で見かけたと教えられていた。
「聞いたよ。修学旅行のバスの中から見かけたって」
そう、数日前に私たちは30年ぶりの修学旅行に行ってたのだ。うちの高校は修学旅行中に汽車から首をのばしていた生徒の頭が電柱にぶつかって飛んで、それ以来修学旅行が中止されていたのだ。
私たちの学年は、その本格再開第一号から帰ってきたばかりだった。
「ううん。違う。だって、修学旅行は関西やろ。私、近所で、しかも三日くらい前に見たばっかやもん」
「え?」
ほー、つまり、なにかい?
私と同じ名前の漢字の人が、近々にふたりも死んだと……。
あれ? 私、もうすぐ死ぬ?
ま、ただそれだけの話なんですけどね。まだ生きてますし。
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