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わがまま三昧の老父母を東北に連れていく話(4)心優しい息子に救われた

両親を連れての東北旅行の2日め。

前回↓、愚痴を書きすぎて旅行記でもなんでもなかったので、

今回は少し旅の模様をお伝えできれば、と思います。

龍泉洞に行った後、次の目的地は平泉の中尊寺。

何かとケチをつけたがる母は、

「私は行ったことがあるし、別に中尊寺なんか行かなくても」

と相変わらず、ぐずぐず言っていたが、私はともかく、息子が行ってみたいというので、行くことにした。

息子ナイス!

龍泉洞から平泉までは、盛岡まで山道を越えて、高速道路に乗る。
岩手県、広いなぁ〜!

盛岡までの山道は息子が運転してくれた。

というか、この旅行のほぼ8割は、息子が運転してくれた。
わがまま三昧のジジババに文句ひとつ言わず・・・
本当に息子に救われた、この旅行。

新しい車はクルーズコントロールがついていて、ほぼ自動運転が叶うので、楽は楽。

盛岡までの山道、紅葉が素晴らしかったです!
日本の山里って、どこも同じような風景だけど。
日本の原景って感じですね。

くねくねと大変な山道。
しかも途中からパトカーがつけて来た!

いやぁ、ここでクルーズコントロールが威力を発揮したよ。
きっちり速度を制限速度に合わせて、1キロたりとも超えずに山道を越えてやりました。
途中で降参してパトカーが去って行った時は、万歳したね!

それはそうと。

盛岡で私が交代して、平泉で降りて、道の駅へ。

道の駅で食べた冷麺が美味しかった〜!

絶品でした!

前にガストでジージと食べた冷麺とは大違いだったわ。当たり前か。

その後、中尊寺へ。

息子調べだと、駐車場が割と混んでいる。
けど、あまり公になっていない「坂の上の駐車場」というのが、実は一番本堂と金色堂に近いらしい。

ちゃんと、この辺りを食事しながらも、事前に調べてくれる気の利いた息子!
本当にナイス!!

息子が言った通り、麓にある第一駐車場は満車だったけれど、坂道の上、表示板になかった「坂の上駐車場」は空いていたし、何より年寄りづれには嬉しい本堂、金色堂までの距離の近さ。

中尊寺、素晴らしかったです!
お寺の敷地の静寂な雰囲気から心が安らぎました。

金色堂までの道

樹齢何年なんだろう??
時代を感じます。

金色堂、初めて見たのでわからなかったのですが、最初遠くから眺めたら、なんだか普通のお堂。

でも、これは「覆い堂」で。
中には、金ピカのお堂が神々しく!
きちんと囲われて展示されていました!

これは一見の価値があった!

金色堂が一番有名だけど、本堂も雰囲気があって良かったです。

中に、奥州藤原家の歴史が掲げてあり、日本史の復習になりました。


中尊寺の後の目的地は銀山温泉。
本当はここに泊まりたかったけど、ぜんぜん宿が取れなかった。
せめて、千と千尋の舞台と呼ばれる街並みだけでも見に行こうかと。

中尊寺から約2時間。

それにしても盛岡の平野は広かった!
田んぼ道まっすぐで。
夫の実家の高知の景色にも近いけれど、それより面積が広くて!!

車の窓から、スーパームーンが見えました!
ちょうど夕暮れ時で、広々とした盛岡の空に、ハイジの歌のようなピンクの空と山々。
そしてスーパームーン。

なんか色々と疲れる旅だけど。
お月様を見てると癒されたわ〜。


銀山温泉は、宿泊客以外は、駐車も許されない場所で。
それでも息子が奥まで車で入って、車窓からでも見ようと。

人がいっぱいの細い道を運転して、Uターンして帰って来ました。
こんなややこしいところに連れてきても、息子は文句ひとつ言わないのです。

人が多いから写真は諦めていたんだけど、息子がせっかくだから、車窓からでも撮れば、というので。

こんな写真しか撮れなかったけど・・・!

さすがに両親もこの景色には満足してくれて。
記憶に焼き付けて帰ろう、ということに。

銀山温泉に泊まれなかったので、銀山温泉から1時間弱の、天童温泉の、口コミナンバーワンのホテルに泊まってみた。

湯坊いちらくSpa&Brewery さん、

このホテルは、とにかく色々素晴らしすぎました。

行ってからわかったんだけど(笑、下調べ甘すぎ)、ビール醸造所が併設してあって、出来立てビール、それからお酒やワインも、飲み放題。

食事時だけでなくて、ロビーにもビールスタンドがあって。
夕食後は、バーもあって、もちろんそこも飲み放題。

なんか素敵なカクテル、名前覚えられんけど。
りんごと柑橘系のフルーツの味のサングリアで。

もうとにかく美味しかったよ。
私はあまり飲めないので、もったいなかったけど。

オールインクルーシブということで、飲み物だけではなく、その他のサービスも、ほぼ追加料金なしで楽しめます。

ジジババ連れだったので、全部を満喫はできなかったけど。
ジージは飲みたがっていたけど、母に止められてたし。
飲みすぎたら危ない、とのことで。
85にもなって、好きな酒くらい飲ませろ、と言ってたけど、笑。

テラスで焚き火しながら語っている人たちもいたよ。

朝ご飯はバイキングで。

息子が、その時使った七味がすごく美味しかったらしく。

「これ、絶対父さんとか好きな味だわ。売店にないかな。」

私は、夫の存在すらほぼ忘れてるのに、あまり折り合いの良くない父親のことを思いやる息子。
涙が出そうになるわ。ほんと。

その後も、帰りに運転しながら

「そういや、父さんにビールお土産買えばよかったな。父さん、出来立ての、とか、オリジナルビール、とか好きそうじゃん。せっかくそう言うとこ泊まったのに。」

とポツリと言う。

そうだ!
その通りだ!

私は、何にも思いつかなかったよ。そんなこと。
ばあばと小競り合いばかりで。

なんて心優しい男なんだ。
あんなに、プレッシャーかけられてる父親に対して、そんな思いやり。

ジジババはわがままばかりでイライラが溜まっていたけど。
息子に助けられた。

そうそう、そういや、ばあばが慣れないホテルのウォッシュレットで便器をベチャベチャにした時も、その後に入った息子「うわ」と言ったけれど、
ばあばを責めたりしない。

代わりに私が、ベチョベチョだったよ、と言っても、ばぁばは「ごめん」が言えない人なので。危うく大げんかになりそうになったわ。

「え?だって、うちのではそんなにならないんだもん。」
とか。

「知らなかったもん、そんなに濡れてるとか」
とか。

まずは、後に入って、便器を拭いてくれた息子に「ごめん」やろ。と
私が激怒している時も。

息子は黙ってみてた。
そこまで怒らんでも、とでも言った顔だった。笑。

本当に。
助けられる。

最終日は横浜へ直行。
7時間くらいかかり、私が部分的に運転したものの、ほぼ息子が運転してくれた。

クルーズコントロールを使ったとは言うものの。
かなり疲れたと思うけど。


家に帰ったら、荷物をさっさと片付けて、風呂を洗ってくれていた息子。

こうやって人に気遣いしすぎて、疲れちゃうのかなぁ〜


とにもかくにも。

ジジババも無事に送り届けて。
なんだかんだ言ってたけど、翌日電話したら、楽しかったみたいよ。
息子に小遣いもくれて。
息子も満足してたし。

終わりよければすべてよし。

もう高齢の父母と旅行することも少なくなると思うから。

頑張って連れて行ってよかった。
わがままを聞けるうちが幸せなのかもだよね。

本当に、今回は息子を誘ってよかった。
私一人では、感情コントロールできなかったかも。


お読みいただきありがとうございました。

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