Vol.19 国の制度を利用してリスケの相談
2019年5月24日、金融庁が発令した業務改善命令によって明らかとなった西武信金の不適切(不法?)な融資。
さらに、業務改善命令が発令された同日、西武信用金庫から以下の発表がありました。
要するに西武信用金庫自ら不正を認めているのです。
この不適切な行為の問題は
融資期間に法定耐用年数を超える経済的耐用年数を適用する場合には適切な見積りが不可欠であるとされていた
経済的耐用年数を用いた築古物件への融資は、国交省や不動産鑑定士協会もバックアップしていた
しかし、ある時期から金庫職員が外部専門家に対して耐用年数や修繕費用等を指示・示唆していた
結果として担保価値に見合わない過剰な融資を反復的に実行していた
この不適切な融資を受けた債務者は融資を受けた時点で債務超過で出口なし
私はこの不適切な融資の被害者の一人であると確信し、その被害の回復を求めて活動しています。
2020年前半、西武信金との交渉は弁護士に任せ、私は並行していくつかの活動をしていました。とは言え、この時期はまだ何ら解決の糸口が見えておらず足掻いている状態でした。
とっとと諦めて楽になれば?という悪魔の囁きが聞こえてきたことも何度となくありましたが
不正の被害者側である私が何で白旗を揚げなきゃいけないんだっ!不正を徹底的に追求して被害の回復を実現するまで戦う!
という信念、というよりカラ元気を出して何とか生きていた時期でした。
そんな2020年は世界が一気にコロナ一色の暗いムードに包まれた時期。ただ、こう言ってはなんですが逆に苦しいのは自分だけじゃないという気持ちになれ、この全体的に暗いムードによって相対的に私の心が救われた気もしました。
国も次から次へとコロナ対策を発表、特別定額給付金や持続化給付金などのサポートもあり綱渡りながら2020年を過ごすことができました。
そんな国のサポートの一環として2020年の4月か5月だったと思いますが「新型コロナ特例リスケジュール」が発表されました。
最大1年間返済猶予、これを勝ち取れればその間に手元資金を積み増すことができ、次の展開も色々と考えることができるようになると考え、私はすぐに飛びつきました。
早速アポを取り面談、場所は丸の内の東京商工会議所ビルの一角でした。
私の置かれている状況や債務一覧等、一通りの説明をした結果、先方の回答は
「最大の債務である西武信金と交渉してみましょう」
そこから約1週間ぐらいでしょうか?結構短期間で連絡がありました。
西武信金は頑なに交渉を拒絶
このスキームでできることは単に債権者との交渉、調整だけであり何ら強制力がないのです。あっという間に制度の限界を思い知らされました。
振り返ってみれば、西武信金のこのような姿勢は2018年に私の資金繰り問題が発覚して以来、ずっと続いていたこと。
業務改善命令発令時に私が金融庁に通報したときだけ、平身低頭で通報の取り下げを依頼してきましたが、そのとき以外は私に手を差し伸べるどころか逆に私からの救助要請を徹底的に振り払ってきました。
もはや出るところに出て徹底的に争うしかない、そう感じた出来事でした。