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愛と小鳥と天使たちと・・・【ある旅人の詩】

こちらはエアポートへ
遠い彼方が少し覗いている
ビッグストレート ハイウェイ大地の帯 の この控えめな溜まりに
人 ひとりいない  バスストップ
見渡す限り看板ひとつない景色
座ったボックス 天井の透明な
屋根越しの空から・・
西洋の天使たちがブルーごと
舞い降り 旅人を落ち着かせる
旅人は何か新鮮さを感じている
旅人から 太陽の微笑みが・・
口元の喜びと 
ひとりで喜んだ照れ隠し
まるで見えない愛のカーテンに囲まれているように
よろこびの深呼吸でひとつ肩が揺れた
電柱や電線ひとつ見えない
景色に向かって・・
そこに決して止まることのない野鳥たちの声が
その森から聞こえてくるよ
ハイウェイの車がとぎれた時
聞こえてきた野鳥の声に
町の中 セラーノ通りの町並みが旅人の目にも確かに映っていた
あの自転車が渡っている
大きな陸橋を越えて
無料の号外 新聞を受け取り
地下へ下って・・
セラーノ通り
目指して降りた地下鉄
古い西洋仕立てのアパート
バスストップ
こちらはエアポートへ
遠い彼方が少し覗いている
毎朝2人のベッドから聞こえてきた
街路樹の鳥たちのあいさつ
騒音ベルトのハイウェイの帯から
遠い羽のバスが降り立った
旅人は帽子と襟巻きに首をすくめ
突っ込んだポケットから手をだし
バスを掴み昇ろうとしたとき
ハイウェイ音は止んだ
森の中心から叫ぶような鳥の声が・・
旅人の心の目に
セラーノ通りの町並みが
バスの取っ手を握った
旅人は昇ることを止めてしまった
しばらくの時間のあいだ
まるで見えない愛のカーテンに囲まれているように
よろこびの深呼吸で
ひとつ肩が揺れた
バスの車掌とマナが
セラーノ通り は
陸橋を越えて ハイウェイ向こうの地下へ・・
と にっこりと 微笑んだ
バスストップ
こちらは
エアポートへ
遠い彼方が少し覗いている








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