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パパのカノジョは「愛ちゃん」

「ね〜聞いてよ〜!今度パパのカノジョに会うことになった!」


そんな連絡をしてきたのは、先日ここでも書いたノーカレノージョブノーハウスだった友人だ。


新しい家と仕事を見つけ、もりもり仕事をしながら彼氏も絶讃募集中だった友人だが、聞くところによると彼女より先に、彼女のお父さんにカノジョが出来たとのこと。(ややこしい)


彼女の両親は小学生くらいの頃に離婚しているらしく、それ以来彼女は母親と暮らしてきたそうだ。

「パパはね〜ママと職場で出会って結婚したんだけど、っていうかそもそもその会社おじいちゃん(母方の父親)の会社なのに、私が小学生くらいの時に社内で浮気して、それがバレて離婚して、会長のおじいちゃんに左遷させられたの!やばいよね!」


そんなことあるんだ…。
父ちゃん、強すぎる、というかリスキー過ぎないか。
はたから聞いてもかなり"やばい"状況を、相変わらず終始明るく話す彼女。
なかなかとんでもないヒストリーだが、彼女はそんなに気にしていない(?)ようである。

「それは、すごいね...。お父さんは離婚してからずっと今まで1人だったの?」

「ん〜たまにしか連絡取らないからわかんないけど、多分ずっと1人だったはず〜。で、最近カノジョができたらしくて!名前聞いたら"愛ちゃん"っていうんだって!なんかおもしろそうだから会いたいって言ったの。今度3人でご飯食べることになった!」


再婚するのでご挨拶、ならまだしも最近できた父親の彼女と会う。
ありえなくはないだろうが、なかなか不思議というか珍しいシチュエーションではある。しかし彼女はなんだか楽しそうだ。

「ちなみに、やだな〜とか、複雑な気持ち、みたいのはないの?」

「やだな〜は全然ない!浮気して離婚したって聞いてあーパパはダメなやつだな〜って思ったし、なんかもう、パパはパパだけど昔からあんまりお父さんって感じじゃなかったから。
でも、おじいちゃんとかママからの話聞いて、まぁ自分のせいなんだけどパパも結構大変だったんだろうなって思ってたから、パパももういい年だし幸せになればいいんじゃない?って感じかな〜」

「なるほどね〜。そう言ってもらえたらパパもなんというか嬉しいだろうね」



そんな話をした数日後、彼女からさっそく連絡が来た。

「ねぇ〜聞いて〜!この前パパのカノジョと会うって言ってたでしょ?今日会ったんだけど!愛ちゃん、全然愛ちゃんじゃなかった!」

「ぜ、全然愛ちゃんじゃないとは...?どういうこと?」

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