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毎週ショートショートまとめ

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#毎週ショートショート に投稿した作品をまとめています。
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記事一覧

無人島生活福袋 #毎週ショートショートnote

「渚!こっち〜」 「ごめん遅くなって」 「最近全然連絡取れないじゃん」 「ちょっとね、バ…

缶蹴り恋愛逃走中 #毎週ショートショートnote

「トシくんこっち」 「待ってぇマナちゃん」 2人は茂みの裏に隠れた。 「ここで座ってよ?…

沈む寺 #毎週ショートショートnote

「はじまりは、寺だった」 老人が遠い記憶を思い出すように話し出した。 「なんの前触れもな…

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この中にお殿様はいらっしゃいますか? #毎週ショートショートnote

「殿!お召し物です」 追手の情報が入り、宿場の一室ですぐに身支度をする。こんなところで討…

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それでも地球は曲がってる #毎週ショートショートnote

「やっぱり変だ」 彼はそう言いながら首を傾げた。 「どうしたの?」 「最近、地球が曲がっ…

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錬成は電卓の親族 #毎週ショートショートnote

祖父が死んだ。 身も蓋も無いが、俺は祖父の財産にかなり期待している。 なぜなら親父をはじめ…

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人生は洗濯の連続 #毎週ショートショートnote

人生は選択の連続。 あの時、違う道を選んでいたらどんな人生だっただろう。 実家が床屋だった私は高校の頃、店を手伝うのが嫌で部活に入った。 かっこいい先輩がいたからサッカー部のマネージャーになったけど、これが思ったよりも大変だった。洗濯物は量も汚れも床屋の比じゃなかった。 卒業後、なんだかんだで美容師の道を選んだ私に洗濯は相変わらずついて回った。その後色々あって系列のエステに転職。大判のタオルやバスローブなど洗濯のボリュームはこれまた増えた。 「時間大丈夫?」 「あっい

激辛の鏡 #毎週ショートショートnote

鏡を買った。 早速部屋に置き、全身を映してみる。 「服のセンス皆無ね。それで外歩くとか信…

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夜からの手紙 #毎週ショートショートnote

「この手紙が君の手に落ちる頃には、私はもうそこにはいないだろう。」 夜からの手紙は、いつ…

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バンドを組む残像 #毎週ショートショートnote

「なぁバンドやろうぜ!学祭出たらモテるじゃん」 「バンドぉ?今やるなら歌とダンスだろ」 …

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インドを編む山荘 #毎週ショートショートnote

「声が聞こえたんです、インドを編むようにと」 カメラを向けられた男は、手元の作業から目を…

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可愛い子には変化(へんげ)をさせよ #毎週ショートショートnote

まずはこちらからどうぞ↓ 昔はいつもお弁当箱に残されていた私。 あれから月日が経って、彼…

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残り物には懺悔がある #毎週ショートショートnote

いつもの朝。 最後の仕上げとばかりに添えられる私。ママが優しい顔で蓋を閉める。 今日は食べ…

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ときめきビザ #毎週ショートショートnote

「次の休みは何する?」 「うーん...」 「国内旅行は飽きた?」 「飽きた...のかも」 「じゃあ思い切って海外?」 「ビザが...」 「大丈夫、大体パスポートで行けるよ」 「違うの。ビザが切れちゃったのかも」 「...何のビザ?」 「ときめきビザ。最近あなたといても、ときめかないの」 「なるほど...それは困ったなぁ」 「ほらそういうとこ。全然焦ったりしないんだもん。私のことどうでもいいのかなって、気持ちがしぼんでくの」 「もう僕のこと、好きじゃない