「なぜ、あの人はそう言ったのか?」と立ち止まろう。
どもです。いかがお過ごしですか?
最近、こんなことがありました。
コールが鳴って患者さんのところに行ったら、
「テレビカード買ってきてくれない?」
と頼まれました。
いいですよ〜、と受けたのですが、
ふと見ればその患者さんは、歩行器でスタッフ見守りなしで病棟を歩いている人。
なので、「歩けてますから、一緒に買いに行きましょう」
と私は言いました。
その私の言葉を拒否するでもなく、私はその人の財布を取り出すのは手伝い、
傍にはもう1人ナースがいて「私が一緒に付き添っていきますよ」
と言ってくれたので、お任せして私は去りました。
しばらく後になって、その付き添ってくれたナースが私に、
「○さん、あれから私に「なんでテレビカード買ってきてくれないのかしら…」って言ってきたから、「○さんは歩けているし、歩くのはリハビリでもあるのですよ」って言ったんだよね。」
「そしたら、「別に家に帰ったら動き回るんだから、今リハビリやらなくたっていいのよ」って言ってたのよ」
「だから、「家に帰るまでにも、筋力落ちてるからリハビリ必要なんですよ。こういうリハビリ室でする以外にも動くことが大事なんですよ」「家に帰ってしばらくは、疲れて体に力が入らないものですよ」って言ったけど、プンスカと不満そうだった」
という出来事を教えてくれました。
トイレやラウンジに行く時は1人で出歩いてるけど、
買い物や、ベッド横の棚から荷物を取るとか、は、コールをして頼んでくる。
という人は多いです。
その人は、整形外科系での入院じゃないけど、
どんな理由で入院した人でも大抵筋力が落ちます。年齢関係なく。
頼んだことを、素直にやってくれなかった。
そう考えてしまってる人は多いです。
でも、そこで終わったら、思考停止。
思考停止してるから、日常の全てがリハビリで、退院後の生活まで見据えているからこその、発言だった、というのをはっきりと伝えても、心に響かないことがほとんど。
はっきり言えば、全部リハビリにつながることだからと言っても、
患者さんが時間をかけてベッドから車椅子に移ったり、1人で食事を食べるのが厳しい状態を、じっと見守っているのは、本来とても根気がいること。さっさとスタッフ側がやってしまえば時間もかからず、お互いに楽と言えば楽なのです。重労働増えて体は大変だけど。
1人の患者の動作を待っている間、コールは鳴り、オムツ交換に回る時間は迫り、
他の患者の点滴交換や痰の吸引をする時間も気になってだんだん焦ってくる。
その気持ちを大きくさせず、手助けのタイミングを図りつつ、
その時はその患者さんに対して、看護師や他の医療従事者たちの「気持ち」と、「時間」(時間は、他の患者さん達の時間も含む)を差し出していることを、
いつの日か、ふっと分かってもらえたらいいよね〜。
とかぼんやり思ってます。
そうしたら、自分1人で生きているんだとか、そういった「固い心」が砕けて、
「人は助け合って生きている、生かされている」って気持ちになって、自分の人生を大事に思えたり、今まで見えてなかった幸せを見つけたり、なんてことがあるかもしれないよね。
という妄想が、ぐんぐん広がっていく〜(笑)
言われたことを、ただその通りにやってあげるのは、誰でもできる。
患者の未来を見据えて、文句言われても残業になっても、患者が「できる」「やる気を取り戻す」ことを信じて待つのが、看護師や医療従事者です。
「なぜ、相手はそう言ったのか?」
いつになっても、こうした考え方ができるように、
自分も気をつけよう、と思うのでありました。
それではまた。
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