【BリーグPSM】スタッツで振り返る奈良vs徳島【徳島視点】
はじめに
こんにちは。hinnyaと申します。普段は徳島ガンバロウズを中心にBリーグを観戦しています。
先日、奈良とのプレシーズンマッチ(PSM)が行われました。私はスタッツを見るのが大好きなのですが、PSMということで公式のスタッツは公開されません。そこで考えました。
自分で作ればいいじゃん、と。
というわけで一晩かけてボックススコア(+α)を作りました。今回はそれを使ってPSMの振り返りをしていこうと思いますので、よければお付き合いください。
【注意事項】※読んでください
・スタッツは非公式です。
・JBAのスタッツマニュアルを参照して記録しました。
・いろいろガバガバです。間違ってる・数字が合わない部分がありますが大目に見てください。(ファウルとショットチャートが特にガバ)
・徳島視点での振り返りとなります。奈良の選手を見間違えていたらすみません。
・敬称略です。
以上のことにご注意ください。
ボックススコア+α
用例
PTS:得点
3PM:3ポイント成功数
3PA:3ポイント試投数
2PM:2ポイント成功数
2PA:2ポイント試投数
FTM:フリースロー成功数
FTA:フリースロー試投数
PF:ファウル
OREB:オフェンスリバウンド
DREB:ディフェンスリバウンド
REB:トータルリバウンド
TOV:ターンオーバー
AST:アシスト
STL:スティール
BLK:ブロック
FBP:ファストブレイクポイント
PitP:ポイントインザペイント
PfT:ポイントフロムターンオーバー
SCP:セカンドチャンスポイント
ゲームレビュー
外国籍2枚欠場
昨季からのチームの主力である#1 コームズと#4 ドーソンが欠場。
昨季平均で2人あわせて40点弱を稼いだコンビを欠くということで、勝敗は完全度外視のPSMとなった。
戦前は「フルメンバーならワンチャン勝てるか……?」と感じていただけにちょっと残念。レギュラーシーズンなら出場しているという程度のコンディションなのでそこは安心。
試合は新戦力や日本人選手の活躍に目を向ける場となった。
結果を残した新戦力
今季から加入した新戦力4名は十二分なインパクトを残した。
#27 マックスウェルはチームハイの17得点。3Pあり、ユーロステップありと多彩なスキルを見せた。
#5 ストックマンは9得点5アシスト。持ち前の突進力が活きた。
#24 大﨑は4Qに3Pを2連発。ディフェンスとカッティングが光った。
#6 古河は8得点にチームハイの7リバウンド。ベリーHCは今季の古河の大ブレイクを予言。その序章となったか。
B2との差
球際の強さとディフェンス強度はB3のチームとは全く違うように感じた。
B3相手なら抜けてそうなドライブがことごとくストップされる、スピードが失われて合わせのタイミングがずれる、という悪循環に陥っていたように感じた。
ルーズボールへの反応もいまいちだったので、当日の長距離移動で身体が重かったというオチであることを願う。
課題
外国籍が最大1枚でフロアバランスが崩れていたという点は考慮すべきだが、あまりにも停滞しすぎていたと思う。
非ハンドラー(#27 マックスウェル、#6 古河、#8 ジャワラ、#11 青木)が3人以上コートにいるとさすがにきつそう。
マックスウェルのピックアンドロール(PnR)が少なかったのは気になる。YouTubeのハイライトを見た感じ、マックスウェルはスクリーンが超上手い選手なので、もっとPnRやればいいのにとは思った。
ディフェンスは練度がまだまだ。スイッチを多用するので、コミュニケーションミスを減らしていく必要がある。
ローポストに入れられたとき対角45度からヘルプに行っていたが、ジャワラ、古河、#24 大﨑がついているときはヘルプ行かなくても割となんとかなる気がしている。
というか古河のディフェンス良さそう。#9 ジマーマンのローポストアタック1回止めるわ#44 ハインズも1 on 1嫌がってタフな3P打ってた。去年在籍したコールマンみたいなディフェンス力を日本人選手で補えると理想。
スタッツを眺めてみる
サマリー
比べると、ほとんどのスタッツで負けている。(24点差で負けたので当たり前だが)
3Pが36%(10/28)なのは目標(35%)以上。これを続けたい。
2Pは外国籍いなかったのである程度はしょうがない。
TOVが多く、ASTが少ないのは要改善。#27 マックスウェルの連携が取れていなかった(3TOV)のもあるが、ボール運びを失敗して犯したTOVもあるのでそこを減らしていければ。
MISC
この辺の数字から正確性が低くなります。
FBP(ファストブレイクポイント)は、速攻から生まれた点数。
ここは割と互角。徳島は速攻になるかならないかのシチュエーションで迷わず突っ込んでいたのが大きいと思われる。
PitP(ポイントインザペイント)はペイントエリア内で放ったシュートの得点。
ここは2倍の差がついた。奈良#9 ジマーマンや#11 ジャクソンに押し込まれたり、速攻でイージーシュートを打たれたりで差がついた。
PfT(ポイントフロムターンオーバー)は相手のTOVの直後の攻撃で奪った得点。
ここも大きく差がついた。そもそもTOVが18-7と大差なので差がつくのも無理はない。
SCP(セカンドチャンスポイント)はオフェンスリバウンド(OREB)から生まれた得点。
単純なOREBの数は徳島が上回っているのだが、SCPでは奈良が上回っている。
Four Factors
Four Factorsとは、ディーン・オリバー氏によって提唱された「勝利に重要な4つのオフェンス指標」である。詳しくはこちら。
eFG%は3Pの成功数を1.5倍して求めるシュート成功率。
50%を超えるのが目標とされる。体感と擦り合わせると、60%を超える試合は「ほぼ全部のシュート決まったなあ」、40%以下だと「もっとシュート練習しろ!」って感覚になる。
奈良は50%で目標を達成したのに対し、徳島は41%と差がついた。2Pが決まらなかったのが大きい。
OREB%は相手のディフェンスリバウンド(DREB)からどれだけオフェンスリバウンド(OREB)をもぎ取れたかという指標。
30%を超えれば上々か。
平均身長で上回る徳島が多くOREBを取った。しかし、どちらのチームも相手のOREB%が高いのでDREBの意識を高めたい。
TOV%は攻撃がターンオーバー(TOV)で終わってしまう確率。
少なければ少ないほどいいが、現実的には15%くらいが目標か。
12%に抑えた奈良に対し、多くTOVを犯してしまった徳島は30%に迫る勢いとなっている。この差がフィールドゴール試投数(54-70)に表れている。
FTR%はフィールドゴール試投数に対してどれだけフリースローを得られたかという指標。
僅差の試合において重要になるとされている。
徳島は奈良の約2倍の39%となっている。相手のチームファウルがたまってフリースローを獲得したというシーンもあったので、この部分に関してはよかった。あとはもらったフリースローを決めるだけ。
ショットチャート
ショットチャートとは、どこからどれくらいの確率でシュートを打ったかというのを記録したもの。
徳島はトップ付近からの3Pの確率がいい。(#27 マックスウェルが3/3)
奈良のものと比べると気になるのは3点。
・ゴールに一番近いエリアの本数の差
・コーナーから放った本数の差
・ディープスリーと呼ばれる遠いエリアから放った本数の差
いずれも奈良の方が多く、奈良のほうがコートを広く使ってオフェンスできていたと結論付けられるだろう。
特に年々重要性が増しているといわれるディープスリーは、徳島では#15 若狭くらいしか積極的に打っていない。(今回の1本は、2Q終了間際のとりあえず打っとけシュート)このエリアはかなり伸びしろのあるフロンティアと言えよう。
結論
徳島のオフェンスが停滞したのは
・コートを広く使えず
・パスが回らず
・ドリブルに頼ったオフェンスとなり
・苦しい状態になった
と結論付ける。
何度も強調するが、カテゴリーが上の相手に外国籍2枚欠けではやむなしな点もあるが、そうでない部分もあったと感じる。
まとめ
疲れた。
TOV%を出すのにOREBを引く説と引かない説があってどっちにするか結構悩みました。(今回は引いた)
他にもいろいろ出したいスタッツはあるんですよね、ドライブから何点取ったとか、キャッチ&シュートの成功率とか、ワイドオープンとそうでないときの3Pの成功率の差とか。
あと、スタッツマニュアルは結構勉強になりました。暇な人は読んでみてください。
今回はこれくらいにします。評判がよかったらそのうちまたやるかも。
長々とお付き合いいただきありがとうございました。