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Non:Fiction Part7“敗戦記録”

※これはフィクションです。

俺は喧嘩に明け暮れていた。と言うよりは殺されたかった。俺は躁鬱病だと自分で気づくまでに3年かかった。その間、自殺未遂を繰り返していた。自分では死ねない。そう思った俺はヤクザに喧嘩をふっかけるようになった。これはその敗戦記録だ。全部書くと莫大な量になるので要所で省いて簡潔にまとめる。

                  『事件①キックボクサー』  

①キックボクサーにオカマちゃんとバカにされる。
②怒る俺。
③殺されかける俺。

                           『事件②軟禁事件』

①見ず知らずの若者2人が路上で喧嘩をしている。
②それを眺める俺。
③何故か怒りの矛先が俺へ。
④若者の1人が近づいてくる。
⑤俺は近くにあった自転車ごと若者にぶん投げる。
⑥俺ともう1人の若者との鬼ごっこが始まる。
⑦捕まる。連行される。
⑧よく分からない事務所に軟禁される。
⑨ヤクザ登場。事情聴取される。
⑩俺は全ての話をでっち上げ、全て嘘で固める。怒るヤクザをなだめるためにどうにか笑いに持って行こうする。
⑪笑うヤクザ。年齢、性別、職業を詐称している俺。というか私。
⑫謎の若頭登場。
⑬1発芸を披露する俺。
⑭キレる若頭。笑うヤクザ。土下座する俺。
⑮つまみ出される俺。二度と通れなくなる道。

                『事件③合計19人VS俺1人』

①変な言いがかりをされる俺。
②ヤンキー6人に突っ込む俺。
③返り討ち所でないぐらいボコボコにされる俺。
④警察総動員で来る。
⑤「可愛い男の子を捕まえるくらいで13人も警察いるのかよ!暇かよ!」と謎にキレる俺。
⑥13人の警察官VS1人の俺。
⑦パトカーで自宅に運ばれる俺。タクシー代が浮いたと喜ぶ俺。
⑧体中が痛い。中指とあばら、骨折。 
⑨痛みに耐えながらする仕事。辛かった。

                   『事件④普通に暴行事件』

①突如、道を歩いていると後ろから何者かに殴られる俺。
②痛がる俺。逃げる犯人。
③しばらくして飲みに行く俺。

                 『事件⑤ハイビスカス事件』

①ヤカラの姐さんと俺がハイビスカスというBARで飲んでいた。
②やたらと絡んでくるおっさん。多分このBARでは話しかけてはいけないタイプの人間ランキング堂々の1位の2人に喧嘩を売って来たおっさんを見事に返り討ち。
③おっさんを泣きながら帰らせる。

                         『事件⑥温泉事件』

①サウナから出てきてシャワーもせずに水風呂に飛び込むおっさんを片っ端から怒る俺。
②沢山の温泉から出禁を食らう俺。
  
             『事件⑦一家に殺されかける』

①一家の長男の葬式。
②何故かボコボコにされる俺。
③四十九日に俺のセフレ(40歳)の話を両親の目の前で暴露される。
④ハトコの友達のお母さんを口説き出す。

                  『事件⑧6時間説教される』

①KTで知り合いの男に「潜りに行くか?」と言われる。
②俺は勘違いをしてスキューバダイビングだと思い「いいすね!」と答える。
③びっくりするぐらいキレる男。
④戸惑う俺。
⑤どうやらこの男の潜りに行くというのは“密漁”のことだったらしい。
⑥分かるか。
⑦男は散々、俺に説教する。6時間も。
⑧俺は全て聞き流しながら首を縦に振り続ける。
⑨KTの奥の座敷でセフレ(40歳)が泣きまくる。「何故、俺君がここまで言われないといけないの?」と。
⑩セフレ(40歳)が俺を助けに来る。
⑪「ババアは向こう行け!」とキレる男。
⑫「それはちゃうやろ!」とキレる俺。
⑬KTのドンが登場。
⑭ドンが俺とセフレを救助。
⑮正直、もっと早く助けて欲しかった俺。

                 『事件⑨YouTuber事件』

①ハロウィンの夜、狙っていた女の子を奪われた俺はトボトボ歩いていた。
②どうせ登録者数5人くらいのYouTuberがハロウィン特集で話しかけてきた。
③俺「うぜぇ」
④YouTuber2人組「あん?」
⑤殴り合う1人VS2人
⑥そりゃあ負ける。
⑦俺の顔面は潰れ片目は開かない。血も止まらない。
⑧気がつくとゴミ箱に捨てられていた俺。

とまぁ、この⑨の事件をきっかけに自分自身が壊れていることに気づいた俺は精神内科に行く事になる。躁鬱病。しかも、仕事が生きがいになってるタイプの変わった躁鬱病。酒の量を減らし、街に出る頻度を減らし、23歳の俺は初めて更生する道を選んだ。
だが周りからの視線は痛い。「うつ病なんて病気は無い」、「キチガイ病」、「精神が弱いからそんなことになる」。本当の戦いはこれからだった。


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