いつものように
いつものようにYと食事して電車に乗り込んだ、そのとき、その隔たりは、突然やって来た。他愛ない会話がふと途切れた、その隙間に何かが忍び込んだ。
おそらくYが最初にその隔たりに気付いて、それを埋める何かの言葉を発した。次に私がその隔たりに気付いて、お座なりなYの言葉に不機嫌になった。
それきり、2人は、口をつぐんだ。Yが電車を降りて行き、手を振り合う2人の笑顔には、どこか諦めにも似た影をはらんでいた。
あのときの隔たりの正体については、今でも説明がつかない。それ以後、Yとは連絡を取り合っていない。
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