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一人

一人、夜更けのホームで舌を打つ。「私は、君のこと、大事に思ってる」。君に一言そういえば、それだけでよかった。

さっき、あの部屋で、私は、君に尋ねた。「こんなこと、嫌じゃないの?」。「それが仕事だから」と君は、答えた。

そうに決まっている。そんなこと、聞く方が間違ってる。その気はなくても君の仕事をおとしめていた自分に舌を打つ。「私は、君のこと、大事に思ってる」。

ただ、そういえばよかった。でも、その言葉にもどこかギマンがある気がして、私は、私の中のマゴコロを探す。次に君に会う日への宿題として。

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皮膜
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