初心者のジャズセッションみたいな場にて
自分はジャズに至っては本当に初心者である。
やっと最近ソロがその場で無理のない感じで弾けるようにはなってきたが初心者の域は超えているとは思えない。
とある初心者のジャズセッションみたいな場にて、
自分はベースの役割を見失うことなくしっかりと4ビートを刻んで、リズム命、そしてコード感をとにかく大事にしたソロ、まあまだまだ慣れないので御愛嬌というレベルではあるがソロプレイを終えた。
周りの方々は上手いですね!と言ってくれるがソロのことは言ってはないかなと思う。まあそれで良いし、リズムはとにかく大事にしたい。だって、そうじゃないと周りの人が分かりにくいでしょ。周りに迷惑をかけてはいけない。
そしてここからが本題、別なベース(エレベ)の人もいたのだが、腕や技術の問題などではなく、終始、常にそいつは弾きまくってるのだ。ソロじゃないときもね。4ビートすらもう概念がない。
そう、アバンギャルドな演奏だった。そしてとにかくリズムがきちぃーー。
ジャズはこうじゃないといけない、という固まった考えは好きではないが、自分は頭の中でつぶやいた。
『それはないでしょう、、、』
なんで“ない”かは周りを見れば一目瞭然。特にピアノの人はその訳のわからないリズムに引っ張られて苦しそう。足で激しくリズムを踏んで踏ん張っていた、ドラムいるのに。
そういう仕草や表情、きつそうなプレイには全く気づかずそのベーシストは指板を淡々と直視しながら誰ともアイコンタクトせず、ソロに至ってはもう宇宙だった。ずっと弾きまくり。
常にどこのコードの部分弾いてるかわかりにくく、ピアノもちょいバッキング的なプレイは途中から辞めていた。そのクソソロ終わりをとにかく把握することに専念しているかのようだった。
聴けたもんでなく、ハイポジションではあらかじめ用意しておいたであろう自慢の速弾きフレーズを繰り返し弾いて後半はわざとアウトしていた。
※ちなみに何故か五弦だったが、B弦はほとんど使ってなかった。そしてソロ前に内蔵プリアンプのイコライザーをミッドあたりをboostしていた。
もう、耳が勘弁してくれ、って思った瞬間、待機していたとあるギターリストが“フォゥ!”と言ったのだ。
このソロのどこが“フォゥ!”なのだ!!
おそらくこのベーシストはこんだけ弾けるんだぜ!と思って良い気分になっているのだが、そもそもそれが目的なのだろう。
少なくともピアノとドラムの人は怪訝な顔をしていた。自分はもちろん拍手はしなかった。
ジャズはこうあるべき、というのはないが、
『周りに迷惑をかける演奏』は大学の音楽サークル以来聴いた気がする。
あと常に弾いているせいもあるのか、音を切りすぎているのか、終始リズムが盆踊りフレーズだった。
誰だってミドルテンポなどのときは音符が多いフレーズは『盆踊り』になってしまいがちだけど、経験と良い演奏を聴くことで気づいて直していくもんだ。
このベーシストはいつになったら気づくのだろう。気づいてもそれが『ダサい』とは思わないのかもしれない。
そして言うまでもなく、“フォゥ!”と言ったギターリストのソロもひたすら弾きまくり系だった。
別にそのスタイルが悪いわけではないけど、もうちょっとさ、音楽(曲)はみんなでやってるわけでさ、周りの音を聴こうよって思った。
久しぶりのモヤモヤセッションでした。
記事投稿:アライサン