韓国旅行 東大門 広蔵市場 レバ刺し タッカンマリ
親愛なる友だちへ、ひねもです。
東大門から鍾路辺りまでを散策した話し。
韓国旅行記
とある日の様々な時間
東大門は眠らない街
ホテルをとった東大門駅周辺は眠らない街として有名。
軽く調べたところ大型施設が25箇所以上!!もあって、一説によるとお店の数はなんと総数80000軒以上あるらしい。
は、は、は、8万!?と衝撃だった。
情報があまりにも膨大過ぎてチラッと見に行こうとすら思わなかった。
どこに入って何を見たら良いのかすらわからない。
1箇所を見て回るだけでも半日くらいかかりそう。
夜中にオープンする店(23:00に開いて明け方に閉まる)や24時間営業の飲食店もたくさんある。
東大門でのショッピングはネバーエンディングストーリー。
アジア最大級の卸問屋街で1日に100万人以上が訪れるらしい。
昔から最新ファッションの発信地なのである。
もちろんプロのバイヤーも多い。
元々はプロ向けだったが徐々に観光地化されていき、現在は一般観光客も多くいるというのが現状らしい。
旅行中に体力に余裕があれば散策してみたかった。
が、昼間に歩きすぎて夜中に出歩く元気はなかった。。
広蔵市場
東大門の隣町に”広蔵市場”がある。
最寄駅は”鐘路5街駅”だが東大門から徒歩圏内だ。
100年以上の歴史がある。
屋台、食材店、お惣菜屋さんだけでなく2階に上がると洋服屋さんや古着の巨大なマーケットや工芸品店までなんでもある。
さらに奥の鐘路3街駅や乙支路方面へ進むと調理器具の専門店街や照明器具屋さん、ボタンや布を売ってる問屋、ネームプレート、紙袋、電化製品などの各専門店が分野によって細かく枝分かれしていて奥まで広がっている。
とてつもなく巨大でなんと5000軒以上の店があるらしい。
韓国はなんでもスケールが大きい。
ちなみに日本の上野アメ横ガード下の店舗数が390軒くらいらしい。
あれの12倍以上の規模感だ。
こちらもとてもじゃないが全ては見て回れない。
東大門から明洞辺りまでのエリアには個人経営の眼鏡屋さんも多くある。
ちなみに私がライブやプライベートでかけている眼鏡やサングラスは中野ブロードウェイ地下にあった”東大門メガネ”で作ってもらっていた。
なので着いた当初は”眼鏡といえば東大門!”というイメージでいて、遂に本場に来たと思っていた。
後から眼鏡だけでなく食材から洋服、化粧品、電化製品までなんでも揃うアジア最大級のマーケットだと知った。
屋台でキンパをテイクアウト
広蔵市場のメインストリートにある屋台でキンパをポジャン(テイクアウト)してみた。
今は利用するのは観光客がほとんどらしい。
なので、市場の屋台で食事をするのは日本で例えるならば浅草のホッピー通りで呑むような感覚に近い。
日本で販売されているキンパはカニカマが主流な気がするが、韓国おでん(いわゆるさつま揚げ)が入っていてそれが良かった。
お値段は¥400くらいと日本の半額くらい。
屋台料理なので正直なところ味はさほど期待せず貴重な体験として、、、くらいに思っていたので美味しくてビックリ。
また食べたい。
キンパは日本で言えば太巻きやおにぎりのようなソウルフード。
なので中身は店によって様々。お店の数だけ様々なキンパがある。
CUやGS25などのコンビニでもたくさんの種類が販売されていて、そちらも美味しい。
タッカンマリ
夕食を食べに“タッカンマリ通り”へ。
後述するユッケやレバ刺しの専門店がある“ユッケ通り”も同じエリアにある。
韓国では専門店が密集しているのでわかりやすい。
煮込んだホルモンが食べたければあの通りだ!とか明確に別れている。
名前もわかりやすくて“魚を炭火でジューっと焼いたので焼酎が飲みたいぜ!”という場合は“焼き魚通り”に行けば良い。
“◯◯通り”や“◯◯横丁”などの名称で同じ業態が同じ場所で10-20軒くらい固まって営業している。
特徴的なのはユッケ通りにあるお店は生肉の専門。
そこで肉を焼いたりはできない。
焼き肉が食べたければその専門店に行く。
それも牛なのか豚なのか鶏なのか部位はどこ?などによって細かく別れている。
日本のように1箇所のお店でユッケと牛カルビと豚ハラミとホルモンを食べてビビンパと冷麺で〆るということは基本的にできない。
それらを全て食べたい場合は専門店4軒以上をハシゴすることになる。
コダワリのあるお店になればなるほど扱うメニューが少ないのだ。
話しを戻す。
日本でも2010年辺りから専門店が増えていて、本場のお店も進出するなど認知度が上がっている“タッカンマリ”
日本料理だと“水炊き”がイメージに近いかもしれない。
歴史は意外と浅く誕生は1970年代後半らしい。
東大門に巨大なバスターミナルがあったので、そこの利用客に素早く提供できる料理として“鶏肉入りのうどん”を販売。
それが形を変えて現在の“タッカンマリ”になったらしい。
卸問屋や市場を利用する玄人や出稼ぎ労働者や旅行客に向けて発展していったとか。
そのためタッカンマリを知らない&食べた事がない韓国人も多いらしい。
東大門エリアだけで局所的に発展していったグルメなのである。
まさにこのエリアで誕生し発展していった料理を食べる事が出来て嬉しかった。
スープの味がしっかりしていてそのままでも美味しいし、タレに付けても美味しい。
タッカンマリは”ソウルのソウルフード”なのである。
レバ刺し&ユッケ
別日は“ユッケ通り”へ。
ユッケやレバーやセンマイを提供するお店が集結している。
日本では生の牛レバ刺しは2012年7月から禁止に。
豚の生食は2015年6月に禁止になった。
禁止前当時二十代前半だった私はまだ酒や食の経験が浅く、牛レバ刺しの味をしっかり理解して堪能していたか?と言われると正直なところそこまではわからなかった。
禁止されるまでの間に生レバーを食べた回数は10回も無いと思う。
しかしながら“加熱したレバー”と“生のレバ刺し”では食感や風味が大きく違い唯一無二である事は理解していた。
とはいえ法律で禁止されて10年以上経ち、もう食べる事は永遠に無いだろうなと思っていた。
調べたところ韓国では今でも合法で、専門店がたくさんあると知った。
これは行くしかない。
ということで”兄弟ユッケ本店”へ。
ユッケとレバーを注文。
本来はレバー&センマイのメニューしかないが、センマイは苦手なので頼んでレバーのみにしてもらった。
見るからに新鮮でエッジが立っている。
ごま油塩に付けて食べる。
久しぶりの生レバーの食感と風味には“そうだ!これだ!”と感動した。
美味しかった。
久しぶりに旧友に会ったような気分になった。
韓国の食事文化
韓国は基本的に大人数で食事をする文化。
なので、どこに入っても料理の量が多い。
3〜4人くらいで食べる前提の飲食店が多い。
新しいお店や観光地だと日本のようなお1人様文化も最近では増えてはきているらしい。
しかし昔ながらの飲食店がこちらの都合に合わせてくれる可能性は低い。
先に紹介したタッカンマリの店などでは女性1人で入店した場合も鶏丸一羽分が提供される。
ハーフサイズや1/4サイズは存在しない。
食べきれないのは、こちらの都合なのだ。
そもそも1人での入店は断られるケースも多い。
そうしたお店は大人数での来客を想定して店内をレイアウトしているため、1人や2人用の席を用意していない。
そのため1人客でも広い4人席に座る事になり、相席文化も無いのでお店側からすると回転率が悪くなってしまう。
なので1人で食事をしたい場合は飲食店に入らずデリバリーやテイクアウトの利用が多い。
ドラマなどでも1人暮らしの人が自宅で出前の料理を食べているシーンはよく出てくる。
日本よりデリバリー文化が発達している背景にはそういった理由があるらしい。
よってユッケ通りのレバ刺しやユッケもメニューは1つで大中小などのサイズは無い。
そして日本の感覚だと4人分くらいが提供される。
対処法としては
・提供する量を減らしてもらうように予め交渉(料金は変わらず)。
・半分は店内で食べ、残りの半分はテイクアウトする旨を先に伝える。
・申し訳ないが残す...。
などがある。
これがもしフライドチキンなどの場合なら、余りはテイクアウトし宿泊先のホテルマンにプレゼントしてしまうなどの裏ワザもある。
お店側としては客単価を安定させたいので、ある程度の金額を支払ってほしいだけなのである。
なので先程の兄弟ユッケでの”センマイ抜き”も当たり前だが金額はそのままで支払うので抜いてもらうようにお願いした。
ちなみにユッケやレバーのテイクアウトも出来るので、食べれる分だけ食べて残りは持ち帰ることもできる。
しかしホテルの冷蔵庫に入れておいて朝食にまた食べるか?というとそれも難しい。
なので今回の場合は頑張って食べた。
日本の焼肉屋さんだとユッケやレバーの単品は少量で出てくる。1人が食べる量はせいぜい2〜3口くらいだ。
しかも、それは肉を焼く前の前菜的な扱いでアイドリング的要素もある。
しかし韓国の専門店ではユッケ&レバーがメイン料理で大皿で登場。メニューはそれしかない。
生肉のみをお腹いっぱい以上まで食べるというのは初体験だった。
最初は美味しかったが、最後はちょっと辛かった。
可能ならば4人くらいで訪問するのがベストだと思った。
韓国ドラマで2人で大きな鍋料理などを食べているシーンで”細いのによく食べるなあ...”などと思っていた。
しかし、1人でも4人でも同じ量が提供される事を考えるとあれは
“量が多いのではなく、食べている人数が少ない”
のである。。
韓国料理定番の小皿
注文をすると頼んだ料理が届く前に“パンチャン”と呼ばれる小皿料理が素早く提供される。
日本にある韓国料理店でも提供される。
“パンチャン”は“おかず”を意味している。
立ち位置としては
メイン料理が届くまでの前菜
お酒のおつまみ
食事中の箸休め
しっかりとしたご飯のお供
など様々な状況に対応する名脇役達のようなイメージがある。
どれでもお代わり自由という認識があったが、今回改めて調べたところそうではないらしい。
遠慮や配慮が必要。
代表格である白菜キムチや大根キムチならお代わりしても良いが、それが切り干し大根だった場合は作るのに手間がかかっているから遠慮すべきなどマナーがあるらしい。
知らなかった、、、。
お店によっては凄い数の小皿が並ぶ場合もあって、それにはもちろん歓迎などの意味合いもある。
しかしあれもやはり大人数での来客を想定したメニュー構成だったのではないか?と思う。
量が多いのではなく、食べ手が少ないだけ、、、。
他にも東大門エリアでフライドチキンやジャージャー麺を食べた話しも書きたかったが、長くなってしまったので今回はこの辺で。
ブラザー、シスター、みんなで食べたら美味しいね。