せきね

5月12日10時24分 スマホにパートナーさんからメッセージ。
せきねが亡くなった。と。

2010年7月16日
勤めているところに、同法人の保育所長さんから電話がかかってきた。

「うさぎ」飼える?
hinazohさんならもしかしたら…とうちの職員が言ってて。

ダンボールに入ってやってきたその「うさぎ」は、保育所に捨てられていたそう。
保育所では飼えないし職員もむずかしい。
保健所かぁ…と思ったが、それはしのびない。
なにか方法はと思ったとき、
動物飼ってるって言うてたなぁ、あの人。
ということになって、電話をかけてきた。

ダンボールのなかのうさぎ

らしい。

うさぎは小学生の頃家で飼っていたけど、それから飼ったことはなく、ほとんど知識がないようなもんなんだけど…。と言ったものの、結局は家に連れて帰ることになった。

パートナーさんの友人で、うさぎを飼っていた方がいたので、どう?と声をかけてはみたものの、難しいとのこと。
仕事帰りにケージやらなにやらを買って、一緒に帰った。

にしても、うさぎ捨てる?ダンボールに入れて。しかも保育所に。
飼ってくれるって思うたんかもしれんけど、いやいやないで。
いくらなんでも。

一家の一員となったうさぎには

せきね

と名付けた。

なんでその名前なんかは、まぁここでは…ね。

ミニウサギなんだろうなぁ。
ということしかわからないせきね。

あ、ミニウサギっていうてますけど、結構でかかった。
ミニウサギって、種類はなくて、雑種っていう意味やから、界隈では。

の割には、大人しくて、控えめな感じだった。
決して自ら寄ってくることはなかったけど、触られるのも抱かれるのも、嫌な顔をせず、そっけなくだけど相手をしてくれた。
あ、そうそう、お手もできたんだった。強引に乗っけてたりもしたけど、いやがることはなかった。

そのスタンスは、一度も変わることはなかったなぁ。

おてをする せきね

爪切りは
かなり嫌がってたな。
必ず僕にう○ちを当てていたな。

チモシーが大好きで、キャベツやレタスが大好物だった。
ペレットは食べなくても、チモシーやキャベツやレタスは、きっちり食べてたなぁ。芯までもきっちりと。

それなりに…いや、ちゃうなぁ、かなりやな。
破壊王で
入れるおもちゃ、1日持たずで壊してたな、跡形もなく。
しまいには、ご飯入れている皿もロック外してひっくり返しとった。

それが
1年ほど前から、
トイレで用を足せなくなってきて、
半年ほど前からは
発作のように体をバンバンと床面にぶつけながら
のたうつような感じになっていった。

最近になって姿勢を保つこともままならなくなって、横になっていることが常になっていった。
それでものたうつことはなくならず、かといって、排泄で汚れるから、床面には、大好きなチモシーも敷いてやれず、ただただ見守るしかなかった。
幸い、使ってるケージはプラスチック材なので、体を傷つけることはなかったのがせめてもの救いだった。

だんだんご飯も水も飲めなくなり、口に持っていってやるようになった。

食欲は、それでも旺盛だったように思う。

なくなる当日の朝も、レタスとキャベツは食べ、水をガツガツと飲んだ。

仕事に行くときに声をかけたのが最後となった。

たまたま見に帰ってくれたパートナーが見つけてくれた。

5月14日日曜日
せきねは骨になった。

どうしようかと考えたが、
分骨してもらい、そのほとんどの骨は、共同墓地に入れた。

捨てられていたうさぎだったから、
せめて彼岸では楽しい時間をたくさんの仲間たちと
過ごしてもらいたい。
そう願わずにはいられない。

一緒に暮らしてくれてうれしかったけど、
せきねは
どう思ってるかなぁ。

まぁまぁよかったで。

って思ってくれてたらいいなぁ。

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