選択の難しさ
やりたいことは途中でわかる。
修論も終わり、あとは卒業を待つのみとなった。この2ヶ月はひたすら旅行し続ける生活を送っている。
大学にいた6年間を振り返ると、「途中でなんか違うなって思う」の繰り返しだったように思える。
前期教養は楽しかった。色々な授業をとり、サークルで思い切り遊んだ。
でも進振りでは「これでいいのか」ととても悩んだ。結局このときは行動ができず、「普通」の進路、経済学部に行くことにした。
経済学部では、ゲーム理論に興味を持ち、身を削る勢いで勉強した。大学院科目コアミクロでAを取れるくらいには勉強したが、そこで飽きてしまった。
周りにいるのは就活にしか興味がない人か、逆に経済学が大好きすぎる人ばかり。どちらにも心からはなじめなかった。
結局ここでは思い切って進路を変え、学際情報学府の情報系分野に行くことにした。
大学院では今までと全く違う分野に飛び込み、新しい学びを得られて最初はとても楽しかった。アルバイトでプログラミングをやっていただけに、そこまで辛くはなくついていけた。
しかし、勉強と研究は話が違った。どうも僕には研究は全然向いていないようだった。
テーマも全然決められず、決めたところで、それは研究室の研究内容とは少し外れた内容。あまりいい助けも得られず、最終的にはかなりグダグダな修論になってしまった。
学会発表や論文投稿も本当はやりたかったが、完全に実力不足。全く歯が立たなかったというのが正直なところである。
結局何をしても、序盤は楽しくても、途中で「なんか違ったな」と思ってしまい、最終的には微妙な結果になってしまった。
こうなってしまった最大の原因は、「自分は勉強は好きだが研究は好きではない」「現実に近い話ほど興味を持つ」といった特性なのではないか。
とはいえ、こういった特性は、あれこれやってみて初めてわかるものであり、正直どうしようもなかったようにも思える。
いまから見てみると、社会実装が進みつつある経済学も面白そうに見えるし、そこに情報系の知識を絡めればもっと面白そうなことができるんじゃないかと思う。
そして、そういう分野の横断部分を作るのが自分のやりたいことであったように思う。
春からはソフトウェアエンジニアになる。個人的には「置きに行った選択肢」という感じだ。損にはならないし、ある程度実力をつければどこに出ていっても役に立つはずだ。「なんか違う」と思ったら、今度は転職というチャンスがある。
そしてあわよくば、自分のやりたいような、知識を総動員してやるプロジェクトを見出だせればと思う。
そのためには、いま色々な場所で作った人脈を絶ってはならない。なんとかして、研究室やRAをやっているUTMDなどとつながりを保っていければ良いと思う。