
企画の教科書 #3 データを集めた後は加工することが大事。情報の収集と分析
企画の教科書シリーズ目次 リンク一覧はこちら
情報の収集

データを集めただけで安心してはいないでしょうか。データは加工されて、情報となるものです。そして、情報は組み立てられて知識となります。
情報を集める際には、分野を絞って集める方法、キーワードで集める方法などの視点があります。いずれにしても、問題・目的意識をもって集めることが大切です。自分の手元にはどのようなデータがあるか、不足していると思われているものは何か。どうすれば収集できるか。関連情報にはどのような情報源があるか整理します。
また、集めた資料などの情報元や作者などを正確に記録しておく必要があります。問い合わせを行ったり、著作権・肖像権などに絡むことがあるためです。情報源としては、
マスメディアの情報
公的機関や企業等の情報
人脈による情報
街頭情報
見学会情報
文献情報
図書館等の利用
データベース情報
インターネット情報
以上9個がありますが、インターネットの活用は便利。情報が最新のものであるか、データの正確性などには留意すべきです。
(1)情報収集
情報化時代だけに、世の中には種々雑多な情報があふれています。無数に存在する関連情報の中から、本当に必要な不可欠な情報を絞り込む必要があります。しかし、どれが本当に重要度の高い情報か、判断がつかない場合は、仮説を立てます。仮説とは、もともと自然科学などでは、『作業仮説』と呼ばれるもので、何らかの現象を明快に説明できるようにした仮定のことです。そして、これが証明されたものが、「心理」や「理論」になっていくわけです。調査(情報収集)の場合では、次のように考えてみます。
「この商品は、価格が高いという理由で売れないのでは・・・従って、低価格戦略をとれば市場が広がるのではないか・・・」
「この商品は、販売ルートが間違っているのではないか・・・違うルートに流せばいけるのではないか・・・」などと考えること、いわゆる仮説です。
こうした考えを頭に置いて、より具体的にしていきます。アンケートをとって確認することも情報収集の一つです。そしてかなりの確率で自分達の考えた通りになれば、「科学の真理」とまではいかないまでも「仮説の検証」として、調査結果の「仮説は正しい」と確認できるわけです。
(2)価値のある情報収集
質の高い情報は、企画を支える重要な要因となります。企画を立案する上では、収集した情報を利用して構築する場合と、あるいは企画を成立させる為に情報を利用する場合があります。
ヒト情報
直接取材・インタビュー・口コミ・(ヒト)ネットワーク活字情報
新聞・雑誌・書籍・カタログ・パンフレット・政府刊行物ビジュアル・通信情報
テレビ・ラジオ・インターネット・パソコン通信
(3)主要な各種情報ソース
①経済統計関係
国立国会図書館、参考図書室/官庁・国際機関資料室
②企業関係
財務省証券局閲覧室、経済広告センター広報ライブラリー
③マーケティング関係
政府資料等普及調査会、マーケティング・データ・バンク
④官公庁関係
日本科学技術情報センター
⑤地方情勢関係
都市開発協会都市問題資料室
⑥その他
NHK放送博物館図書館、交通博物館図書館
次回 企画の教科書 #4
企画の教科書シリーズ目次 リンク一覧はこちら