見出し画像

森の学校キョロロ「ゲンゴロウ相調査」2024年10月

2024年10月19日。
新潟県の「森の学校キョロロ」で行われた「第3回 ゲンゴロウ相調査」に参加しました。

通常、森の学校キョロロでは、生き物は持ち帰ることはできません

森の学校キョロロ

天気予報は雨だったけど、採取中はほとんど降りませんでした。
まず、蓮の生えている池で採集します。

蓮のある池

この池では、ものすごい数のツブゲンゴロウがいました。
ツブゲンゴロウの大群の中に、少し小さいゲンゴロウがいました。
ニセコウベツブゲンゴロウです。

ニセコウベツブゲンゴロウ(左)、ツブゲンゴロウ(右)

上の写真の左がニセコウベツブゲンゴロウ、右がツブゲンゴロウです。
模様や大きさが全然違います。
どちらも泳ぐのがとても上手で、ぴょこぴょこ跳ねるように泳ぎます。

ニセコウベツブゲンゴロウ $${Laccophilus  yoshitomii}$$
コウチュウ目 ゲンゴロウ科

ニセコウベツブゲンゴロウの大きさは、3mmくらい。
ツブゲンゴロウの大きさは、5mmくらい。

ニセコウベツブゲンゴロウ

ツブゲンゴロウは以前に記事にしています。

ツブゲンゴロウ $${ Laccophilus  difficilis}$$
コウチュウ目 ゲンゴロウ科

色合いがピスタチオみたいで、可愛いです。

ニセコウベツブゲンゴロウは、割と最近発見されました。
元々、「コウベツブゲンゴロウ」1種類でしたが、2018年に「ニセコウベツブゲンゴロウ」が新種として記載されました。

ニセコウベツブゲンゴロウ

さらに2020年に「ヒラサワツブゲンゴロウ」も新種として分かれました。
いつか見つけてみたいです。

次は、田んぼの横の池で水生昆虫を探します。

田んぼの横の池

ガムシやコツブゲンゴロウ、マダラコガシラミズムシ、オオコオイムシ、マツモムシがいました。
ナミゲンゴロウを狙っていたのですが見つかりませんでした。

トノサマガエル

カエルも数種類いました。写真はトノサマガエルです。

トノサマガエル $${Pelophylax  nigromaculatus}$$
カエル目 アカガエル科

最後に、フトヒルムシロがたくさんある池で水生昆虫を探します。

フトヒルムシロがある池

この池で採れた水生甲虫は、クロゲンゴロウ、コツブゲンゴロウ、ニセコウベツブゲンゴロウ、ガムシ、スジヒラタガムシ、キベリヒラタガムシ、チビヒラタガムシでした。

婚姻色が出ているアカハライモリ(オス)

尻尾が青紫色のアカハライモリがいました。
これはオスに出る婚姻色こんいんしょくで、とても綺麗に見えました。

アカハライモリ $${Cynops  pyrrhogaster}$$
有尾目ゆうびもく イモリ科

他には、たくさんのミズカマキリがいました。
網に入ったミズカマキリをつかんだら、マツモムシも掴んでしまい刺されました。とても痛かったです。

網に入った大量のミズカマキリ

痛みが治まるまでの時間を計ったところ、7分かかりました。
意外と早く痛みが消えることが分かりました。

捕まえた水生昆虫は、キョロロの館内に戻ってタトウ標本を作ります。

ゲンゴロウの仲間のタトウ標本を作るぼく

小さなゲンゴロウがたくさんいたので、少し大変でした。

今回見つかったゲンゴロウ

標本を作った後、採れたゲンゴロウをチェックします。
この地域では、ニセコウベツブゲンゴロウは初記録になります。

今年のゲンゴロウ相調査は終わりです。
来年もこういう調査イベントがあれば、また参加したいです。

おしまい


下は「森の学校キョロロ」の公式ブログの記事です。

下は、「森の学校キョロロ」の第1回と第2回のゲンゴロウ相調査の記事です。


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集